2014 Fiscal Year Research-status Report
中世東地中海史におけるマイノリティ・ネットワークの研究
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26370814
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
太田 敬子 北海道大学, 文学研究科, 教授 (40221824)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 東地中海 / マイノリティ / 東方キリスト教会 / ネットワーク / アルメニア人 / イスラーム社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究計画・研究方法で掲げたアルメニア語史料及びそれらの翻訳書、中世アルメニア史関連研究書の収集、それらから得た情報を順次データベース化、並びに(財)東洋文庫等国内の資料館・図書館に所収されているアルメニア語史料・文献の調査・収集については、ほぼ予定通り遂行し得た。また、境界域における異端運動に関する史料分析とデータベース化に関しては、データベース化が順調に進んでいるが、まだ完成の域には達していないため、今後継続して行うことが必要であるが、本年度の実績としては一定の成果を達成できたと考える。しかしながら、トルコ共和国とギリシア共和国、アルメニア共和国に2度に亘って現地調査を行い、実地検分と地政学的調査、資料・情報収集を行うという海外出張に関しては、下記【現在までの達成度】で示したように研究代表者の体調不良のため遂行することができなかった。研究成果の発表という点では、中東社会における文化的シンクレティズムの検討という本研究仮題の目的の一つに関係する口頭発表を2回、招待講演を1回行った実績が挙げられる。招待講演は日本オリエント学会創設60周年記念シンポジウムにおいて、「「オリエント(近東)」の歴史とイスラーム史ー歴史の共有と借用」という題目で2014年10月25日に、上智大学において行った。研究の口頭発表は、以下の通りである。 ①「9-10世紀ムスリム支配下のキリスト教徒による「イスラーム史の借用」ー『シイルトの年代記』を中心に」早稲田大学 2014年12月20日 ②“Ahiqar al-Hakim: THE STORY OF AKIR THE WISE AS A HERITAGE OF THE MIDDLE EAST” 北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター 2015年3月16日
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度の研究計画では、トルコ共和国とギリシア共和国、アルメニア共和国に2度に亘って現地調査を行い、実地検分と地政学的調査、資料・情報収集を行う予定であったが、9月初頭に研究代表者が体調不良に陥り、海外出張による現地調査と情報収集を平成26年度は行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
【現在までの達成度】で説明したように、研究代表者の体調の快復度によって研究の推進方法を適宜変更していく必要がある。平成27年度の後半期に海外出張を行う計画である。寒冷期におけるアルメニア共和国及びトルコ共和国東部内陸部における実地検分と調査は多大な困難を伴うことは経験しているので、平成27年度海外出張はエジプト及び地中海島嶼部を予定している。エジプトはまだ政情が不安定であるが、本年度から赴任している日本学術振興会カイロ研究センター長の全面的協力が得られるのでカイロやアレクサンドリアの研究機関や大学図書館における文献調査には支障がないと考える。 平成26年度に推進した史料及び文献収集と、それらから得た情報のデータベース化は、さらに完成度の高いものにするために継続していく。それらを検討した成果の口頭発表は、平成26年度中に前倒し的に行っているので、平成27年度はモノグラフとして公表する。
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Causes of Carryover |
本年度の研究計画では、トルコ共和国とギリシア共和国、アルメニア共和国に2度に亘って現地調査を行い、実地検分と地政学的調査、資料・情報収集を行う予定であったが、9月初頭に研究代表者が体調不良に陥り、 海外出張による現地調査と情報収集を平成26年度は行うことができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度後期にエジプト及び地中海島嶼部に比較的長期に亘る海外出張を行う予定であるが、研究代表者の体調次第で、交通費や現地におけるサポーターの雇用費等に通常より多く費用がかかると推測されるため、それらの経費に使用したい。
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Research Products
(3 results)