2016 Fiscal Year Research-status Report
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26370822
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堤 一昭 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70283835)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 石濱文庫 / 拓本 / フフ・トグ / 青旗 / 満洲国 / モンゴル語新聞 / 多言語データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究実施計画のうち、以下の研究を実施した。 (1)「石濱文庫」の未整理資料、既整理資料群のうち、拓本資料(約1300枚)中の博物館展示を想定した基準(a.資料の稀少性、b.現在の研究への貢献度、c.博物館展示への適性)を設けて選定した10碑26枚(リストは以下参照)について、修復・保存・デジタル画像撮影の仕様を検討・決定した。その上で専門業者を選定、業務を依頼し、修復後の拓本、デジタル画像データの貴重コレクション室への排架までを完了した。また龍門造像記(約860枚)拓本の各点を調査して目録データ入力を行った。 (リスト)1「伊闕佛龕之碑」 篆額・碑身、2「重修護國寺感通塔碑」西夏文面・漢文面、3「大金得勝陀頌碑」女真文面・碑身・女真文面・碑額・漢文面・碑額、4「女真進士題名碑(宴台國書碑)」女真文、5「加封孔子制詔碑」碑陰、6「全寧路新建儒學記碑」碑身・篆額、7「張公先徳碑」篆額・碑身、8「張氏先塋碑」漢文篆額碑身・モンゴル文篆額碑身、9「達魯花赤竹君碑」漢文篆額碑身・モンゴル文篆額碑身、10「龍藏寺碑」 (2)「石濱文庫」の総合的研究については、一昨年度の研究セミナー・昨年度のワークショップの成果をもとに、『大阪大学石濱文庫所蔵『フフ・トグ/青旗』(1941年)』(OUFC Booklet vol.10-1)を紙媒体で刊行、website上で公開し、附属図書館担当者と公開の継続性についても協議した。また、総合学術博物館担当者と展覧会の企画・年次について協議した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度の研究実施計画のうち、以下の作業について相当部分が未了となったため。 (1)拓本資料――龍門造像記の目録データ作成。稀覯拓本の修復・画像デジタル化の残余分の業務依頼。 (2)『大阪大学石濱文庫所蔵『フフ・トグ/青旗』(1941年)』(OUFC Booklet vol.10-2)の刊行と公開。展覧会展示にむけて、『フフ・トグ/青旗』附録3点の修復依頼。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度まで補助事業機関延長を申請し、平成29年度は、貴重かつ傷みが顕著な拓本資料の調査・検討を行い、修復・画像撮影の依頼を行う。龍門造像記の目録データ作成を適切な資料群において完了する。『大阪大学石濱文庫所蔵『フフ・トグ/青旗』(1941年)』(OUFC Booklet vol.10-2)の刊行と公開。展覧会展示にむけて、『フフ・トグ/青旗』附録3点の修復依頼を行う。
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Causes of Carryover |
拓本資料(30点予定中の約10点)に傷みが顕著で、修復・画像撮影の専門業者への依頼に至るまで、より調査が必要なものがあったこと、(ロ)各点の特定作業に手間取り、目録編集作業を延長せざるを得ないこと、拓本以外(写真・稀覯図書)についても、資料の未整理・分散の度合いが高く、調査を延長する必要があることが判明したため。 (使用計画)
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度に業務依頼にまで至らなかった残余の貴重な拓本資料の修復・画像撮影の依頼を行う。『大阪大学石濱文庫所蔵『フフ・トグ/青旗』(1941年)』(OUFC Booklet vol.10-2)の紙媒体での刊行と公開。大阪大学総合学術博物館での展覧会展示にむけての『フフ・トグ/青旗』附録3点の修復依頼。これらの印刷費、業務委託などの費用として使用する。
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Research Products
(4 results)