2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26370848
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大峰 真理 千葉大学, 文学部, 教授 (70323384)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 18世紀フランス・ナント / 海運業 / 沿岸貿易 / イベリア半島 / アイルランド島 / フランドル地方 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度における第一の研究実績は、『船舶艤装申告書一覧1694~1744年 ロワール=アトランティック県文書館(フランス・ナント)Serie120J 18世紀フランス・ナントによるヨーロッパ沿岸貿易の痕跡』を再検証すると同時に数量分析し、ナント海運業者がいとなんだ沿岸貿易のうちの第一分野-リスボン貿易-について個別研究をすすめ、共著論文を執筆したことである。同論文では、ナントに定着しリスボン貿易を主導的にいとなんだいくつかのポルトガル出身家系に着目した。 この成果は、昨年度(平成26年度)にさだめた「ナント海運業者たちがフランドルとアイルランド、イベリア半島を取引相手先地域とする歴史的理由はどこにあるのか」という問題関心を具体的に考察することに他ならず、本研究全体の着実な進展を保証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までに調査・整理した史料情報にもとづくデータ処理と、個別テーマにしぼった考察ができ、共著論文として完成することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記したとおり、史料の数量分析をとおしてナント海運業者によるヨーロッパ沿岸貿易の全体像を描出する。具体的には、フランス本国でも研究が少ないナント-リスボン貿易の歴史について引き続き考察し、すでに研究代表者自身が蓄積したアイルランド貿易に関する分析結果と綜合する。
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Research Products
(3 results)