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2016 Fiscal Year Annual Research Report

Comparative Study on the differences of world geographical views between the United States and the United Kingdom, during the Second World War--- From the Perspective of Cartographic Research Methods

Research Project

Project/Area Number 26370870
Research InstitutionOtsuma Women's University

Principal Investigator

高田 馨里  大妻女子大学, 比較文化学部, 准教授 (40438172)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords西洋史 / アメリカ史 / 軍事史 / 地図史 / 航空史
Outline of Annual Research Achievements

初年度には、米国立公文書館、第二次世界大戦期に陸軍航空隊によって用いられた空爆地図を調査した。米国国立公文書館地図室に所蔵されている第二次世界大戦期の地図について、とくに空爆地図に関しては、ヨーロッパ戦線に関するものが非常に少なく、むしろアジア・太平洋戦線に関する地図が多く所蔵されているという状況だった。アメリカ合衆国での調査過程で見出した対日空爆標的地図は、2色刷りの極めてシンプルな地図であった。この地図は、航空写真から建物などの詳細な情報を省略して地図化したものである。この対日空爆標的地図が「精密爆撃」を前提としない地図として作成されたことが理解できる。この調査に基づき、航空写真の地図化に関して2015年度に前述の「地図から読み解くアメリカの戦争」を執筆した。次年度に調査した英国図書館地図室で、こうしたシンプルな地図とは異なる地図を見いだした。それが、「斜角遠近法標的地図」である。しかし、英国図書館の地図室には、地図のみが所蔵されており、どのような経緯でこの地図が作成されたのかは不明であった。図書館での調査後、英国立公文書館に移動し、英航空省の史料を見いだした。そこから、この地図は、アメリカ陸軍航空隊の将校が提案、米英連合国が協力し、イギリスで作成したことが分かった。この地図は、ヨーロッパ戦線においてアメリカ軍が目指した「精密爆撃」用に作成された、標的上空侵入路誘導の補助的地図であった。この調査に基づき、2016年に「第二次世界大戦期、米英同盟による地図作成―『斜角遠近法標的地図(ギアリングスの地図)』を中心に―」を執筆した。これら一連の作業を通じて、アメリカ軍は、太平洋・アジア戦線では主導的に、しかしヨーロッパ戦線ではイギリスとの連携を通じて空爆作戦・空爆地図作成を行ったことが明らかになった。

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Published: 2018-01-16  

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