2016 Fiscal Year Annual Research Report
The establishment and development of sacred places in Tohoku district: Cultural stone artifacts from the Yamadera Risshaku-ji temple
Project/Area Number |
26370889
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
荒木 志伸 山形大学, 基盤教育院, 准教授 (10326754)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 石造文化財 / 銘文 / 霊場 / 景観 / 庶民信仰 |
Outline of Annual Research Achievements |
4月~9月には、現地調査に向けて関連文献の調査および比較対象霊場の実地踏査を進めた。また、8月に山形市中学校長・教頭合同研修会、9月には寒河江市市民講座・寒河江さくらんぼ大学で招待講演をおこなった。本研究のテーマである山寺立石寺の石造文化財について、出羽三山や寒河江市慈恩寺、松島瑞巌寺のそれと比較検討した成果を公開した。 関係機関との諸連絡、調査具の購入、学内調査員との打ち合わせの上、10月に山形大学学生20名と山寺立石寺で現地調査を実施した。対象としたのは、参道中腹付近である。従来の調査で使用していたものより光量の多いLED懐中電灯を、すべての調査グループにいきわたるように準備・活用した。その結果、いくつか特筆すべき成果があがった。まず、山寺立石寺の磨崖供養碑は、近世初期~中期に集中的に営まれることが判明している。今回調査したなかで、四寸道近くに所在し形式的に古い時期に属すると考えられる磨崖供養碑について「仙臺秋保」在住者により刻まれたものを2基発見した。これまで、1600年代の磨崖供養碑には、現在でいうところの山形県外よりの建立者はないと考えられていたため、新しい見地となる。さらに、同地区の享保年間に刻まれ「下野国都賀郡日光」の地名が刻まれた磨崖供養碑についても、過去の調査では判読できていなかった部分について、複数文字解読することができた。調査を開始し10年以上が経っているため、最初の頃に解読作業を行ったものについては再確認が必要になってきたといえよう。11月~3月にかけては、本年度得られた調査データの整理をおこない、『山岳修験』に論文掲載するために必要な作業を行った。
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Research Products
(2 results)