2016 Fiscal Year Annual Research Report
Anthropology of Entrepreneurship in Post-Socialist Countries
Project/Area Number |
26370939
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
後藤 正憲 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 博士研究員 (70435949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辛嶋 博善 国立民族学博物館, 北東アジア地域研究国立民族学博物館拠点, 拠点研究員 (60516805)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アントレプレナーシップ / ポスト社会主義 / 農業 / 牧畜 / 文化人類学 / ロシア / モンゴル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者(後藤)、分担者(辛嶋)ともに追加の調査を行って資料を補充するとともに、これまでの調査で明らかになった個別の事象をマクロな枠組みから捉え直して、理論化する作業を行った。 追加調査として、後藤は7月にロシアのチュヴァシ共和国を再訪し、農業の生産者協同組合、および個人農場経営者の間で、農場経営に関する聞き取り調査を行った。また9月には東シベリアのサハ(ヤクーチア)共和国に赴き、経済的にも生態的にも異なる二つの地域の状態を比較した。辛嶋は7月から8月にかけてモンゴル国ヘンティー県、およびウランバートルで調査を行った。ヘンティー県ではウマの調教や競馬に関する情報を得たほか、牧畜民の居住形態、搾乳、相互扶助、トラック等の利用状況について調査を行った。ウランバートルでは、市内のゲル地区にて家庭内手工業・軽工業、および親族に関する調査を行った。 両者ともに、これまでに得た知見をまとめて、国内・国外で研究成果を発表した。後藤は5月に国際協同組合連盟主催の学会(スペイン、アルメリア)で発表し、また7月には北大スラブ・ユーラシア研究センター主催の国際シンポジウムで報告を行った。辛嶋は7月に国際モンゴル学会(ウランバートル)で発表し、また9月には国際アジア研究機構主催の学会(ウラジオストク)で報告した。さらに辛嶋は、研究成果としてまとめた論文を学会誌『文化人類学』に発表した。 一方で、複数の研究集会を組織した。2月にはモンゴル人研究者二名を招いて、国立民族学博物館で国際研究集会「モンゴル国におけるアントレプレナーシップ」勉強会を行った。また3月には、中央アジアのウズベキスタン、およびネパールを対象とする若手研究者の報告を軸に、第2回アントレプレナーシップ研究会を東京で行った。これらの研究会を通して、研究ネットワークを拡充し、今後の研究活動につないでいくための道筋をつけることができた。
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Research Products
(16 results)