2014 Fiscal Year Research-status Report
グローバル化にともなう公共空間の変容と共同体の再編に関する文化人類学的研究
Project/Area Number |
26370950
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岩谷 彩子 広島大学, 社会(科)学研究科, 准教授 (90469205)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 公共空間 / グローバリゼーション / 変容 / インド / 露天商 |
Outline of Annual Research Achievements |
・研究計画にもとづき、文献調査を中心に研究を進めた。人類学、地理学、社会学、政治学、哲学の諸分野の関連文献を収集し、公共性、および社会空間概念の理論的把握を行った。また、同成果を学会誌(『文化人類学』)で特集として報告するべく、異なる地域(インド、タンザニア、日本、アメリカ合衆国、フランス)と分野(人類学、社会学)の研究に携わる研究者にはたらきかけ、公共空間のグローバルな変容に関する議論と論文の執筆を行った。これにより、地域によって異なる公共空間の展開が明らかになった。 ・インド、アフマダーバードにおける公共空間の変容の事例について、「変容する都市公共空間と露天商―アフマダーバードにおける都市整備とローカルな空間利用」と題して『現代インド4 台頭する新経済空間』(岡橋秀典・友澤和夫編、東京大学出版会、2015年近刊)で発表した。アフマダ―バードでも階層による都市空間の分離は進展しているが、階層間を媒介する形でモノのフローを生み出している露天商の営みと空間利用に注目した。 ・日本南アジア学会第27回全国大会(2014年9月28日)の分科会、“Re-examining ‘Development' in Urban Life: The Case of Gujarat”において、N.モディ首相のもとで急速に開発が進んだインド、アフマダーバードの都市の再編の事例について、都市計画から排除された露天商の視点から再検討する報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理論的研究は進んだが、当初予定していた現地調査が、妊娠のため実現できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
産休・育休のため、計画の進度については見直す必要があるが、今後も文献調査と現地調査を遂行しながら、研究計画を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
妊娠のため、予定していた海外での現地調査ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に、初年度に計画していた現地調査と、資料整理のために機材の購入を行う。
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