2016 Fiscal Year Annual Research Report
Reconstruction of "Ethnic-Chineseness" in East and Southeast Asia through the Creation of "Traditional National Costume" and Transformation of Clothing
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26370958
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Research Institution | Tohoku University of Art and Design |
Principal Investigator |
謝 黎 東北芸術工科大学, 芸術学部, 准教授 (30424295)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マレーシア華人 / 華人性 / 出身地と居住地 / アイデンティティ / 客家 / 旗袍(チャイナドレス) / 民族服 / ファッション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「衣」の変化に焦点を当てることにより、19世紀後半から20世紀にかけての東/東南アジアにおける華人社会の生活文化とアイデンティティの変遷を探ることである。 平成28年度の研究においては、最終的な研究調査と報告書の作成に向けて、4月~7月にかけて、研究課題関連の論文や書籍を収集し、過去のデータの整理の上での補充調査を実施した。フィールドワーク調査は、平成28年8月~9月にかけて、研究協力者とともに、第5回フィールド調査(マレーシア)を行った。マレーシアでは、華人文化の研究者の陳剣虹氏(マレーシア大学)、蔡増聡博士(華族文化研究所)のほか、福州公会(劉久生主席)や興化公会(蘇徳旗会長)をはじめとする各華人会館、林子明文化館などを訪ね、情報を収集した。シブで「旗袍交流会」を実施し、その様子は現地の新聞(『詩華日報』、『星洲日報』、『聨合日報』2016.8.26-27)に報道された。また、参加者にこれまで大陸や台湾の旗袍に関する異同点について報告・講演した後、マレーシア華人社会における旗袍の認識について意見を訊いた。 現在、マレーシア華人社会における旗袍の認識は、学校の教科書や大陸のメディア、台湾や香港の映画ドラマ、国際社会で政府関係者の夫人の報道などを通して伝えられてきたものからイメージが作られていた。 これらのフィールド調査を通して、研究に対して、より明確な問題意識を持つこととなった。なお、フィールド調査から得た貴重な一次資料を整理と分析に多くの時間を費やしたに、予定していた台湾華人村の現地調査は実施を見送った。 現地調査で得られた情報を加味しつつ、最終調査計画を確定する。提出に向けて、研究報告書の章立てを確認し、報告書の全体構成を比較の観点で作成し、執筆を進めるとともに、 国際服飾学会にて研究の進行とこれまでに得られた成果を発表した。
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Research Products
(5 results)