2017 Fiscal Year Annual Research Report
Female Management Police Officers - Cogs of Organization or Change Agent?
Project/Area Number |
26380015
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
吉田 如子 (原如子) 京都産業大学, 社会安全・警察学研究所, 研究員 (70533967)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 警察 / ジェンダー / 正統性 / 代表性 / 組織文化 / キャリアパス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度までに実施した各調査の分析と各国の比較分析をさらに深めるために、フィリピンと日本においてそれぞれ調査を実施した。 本年度のフィリピンでの調査は、初年度にフィリピンにおいて実施した調査票調査、面接調査結果を踏まえると同時に、フィリピンデュテルテ政権による極めて積極的な超法規的手段も辞さない薬物濫用者に対する法執行活動状況を踏まえ、そのようないわば男性的な組織文化の中、女性幹部警察官がフィリピン警察組織の中でどのように登用され、警察官として社会化され(あるいはされず)、積極的なアクターとして組織に影響を与えている(あるいはいないのか)について探索することとした。①11月にグティエレス教授の来日時に学部生向けにデュテルテ政権麻薬濫用対策とOplan Tokhanという警察官の戸別訪問によって薬物濫用者の自首を求める行動とその地域社会における影響について共同講義を準備、実施、②3月にフィリピンにおいて、日本大使館警察庁出向者より現状についてブリーフィングを受け、比国家警察薬物対策部門幹部、人事部門幹部より、薬物対策における女性警察官の登用について説明を受けた上で、薬物対策部門幹部を含む女性警察官6名に面接調査を行った。 本年度の日本における調査については、小規模警察における女性登用は過去に比較すれば前進しているものの、やはり絶対数の不足は否定しがたく、また、その欠点を補うような新しい視点からの調査目的設定も困難であるので、地域性による比較を行うこととした。2015年度に調査票調査を実施した都道府県警察と同規模かつ大規模の県警察に調査実施の依頼を行い、3月に先方とともに調査票の内容を検討し、改訂版受領の連絡を受けた。また、5月頃に調査票回収の予定で合意した。
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