2015 Fiscal Year Research-status Report
現代ミャンマー法の特質の検討ーインド法との比較検討をもとに
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26380022
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
浅野 宜之 関西大学, 政策創造学部, 教授 (50321097)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 比較法 / 比較憲法 / アジア法 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに文献収集及びその検討で得た知見をもとに、研究報告及び意見交換を行った。 平成27年5月には比較法学会(中央大学)において、「アジアにおけるエスニックマイノリティとアファーマティブ・アクション」に関するミニシンポジウムで、「インドにおけるエスニックマイノリティとアファーマティブアクション」について、憲法の規定にもとづいて検討し、報告した。同じく5月には、シンガポール大学アジア法研究所(Asian Law Institute)の年次大会(国立台湾大学)において、アジア諸国の司法と立憲主義についてのパネルの一員として、インドにおける司法の独立と裁判官の任命について報告を行った。これらの報告は、ミャンマーにおける司法と立憲主義について検討するにあたり、比較法学的検討を進めるための準備として検討を行ったものをまとめたものである。 平成27年8月には、ヨーロッパ東南アジア学会(ウィーン大学)において、ミャンマーにおける裁判所制度について、憲法の規定の変遷をもとに報告を行った。この報告は、現行憲法にいたるまでの各憲法において司法制度がいかなるかたちで規定されていたのかを検討し、ミャンマーにおける立憲主義について考察する契機としたものである。 27年11月には、インドを訪問し文献資料を収集した。とくに比較法学とくに比較憲法学に関連する資料を多く収集し、最終年度における検討を進めるための基礎的知識を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ミャンマーにおける憲法改正が進んでいないこともあり、現地調査にもとづく検討を行うことはできなかったが、文献収集を進めたうえでミャンマー法に関する検討を行った。 本年度行った研究報告は、平成26年度までの調査および検討をもとに行ったが、その際に必要な資料は多く集めることができ、今後の研究推進に十分なものを得ることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
ミャンマーにおける憲法改正の動向をふまえながら、現地調査を実施し、ミャンマー法の現状を明確にする。また、これまでに収集した資料をもとに、比較法的検討を行い、ミャンマー近現代法の特徴を明らかにする。 研究により得られた成果は、大学紀要や学会誌において発表する予定であるが、そのための準備を平成28年度に行う予定である。また、来年度以降の学会において報告するため、準備を行う。アジア法学会やシンガポール大学アジア法研究所年次大会などでの発表を検討している。
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Causes of Carryover |
初年度に予定していたミャンマーでの現地調査が実施できなかったため、本年度への繰越額が予定よりも大きくなり、本年度は順調に研究がすすめられたものの、いまだその当時の繰越額を足した累計額が大きかったため、次年度使用額が生じたものである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は研究計画に示した通りミャンマーなどへの現地調査を実施する予定であり、また、その研究成果について発表するため、国際学会、国内学会問わず学会などに参加する予定であるため、その旅費などにも使用する予定である。
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Research Products
(4 results)