2016 Fiscal Year Annual Research Report
Dialogue between Labor Law and Company Law on SME Management
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26380077
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水島 郁子 大阪大学, 高等司法研究科, 教授 (90299123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 眞弘 名古屋学院大学, 法学部, 教授 (20108781)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 中小企業 / 労働法 / 会社法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中小企業経営者の判断が問題となる種々の場面につき、労働法と会社法のそれぞれの立場から法的問題を指摘し、対話することを内容とする。先行科研(中小企業における親族間事業承継にかかる労働法・会社法・家族法からの分析)に引き続き、中小企業における法的問題を分野が異なる研究者間で分析・検討してきた。研究会は3年間で16回開催した(第11回~第26回)。2年目以降は、弁護士や社会保険労務士等の実務家複数名に継続的に参加いただくことで、実務的かつ総合的な観点からの議論と検討を行った。これ以外に、研究代表者は本科研に関連する研究会報告や学会報告を行った。 最終年度の研究会テーマは、以下のとおりである。第22回研究会「退職者の競業行為と不法行為責任について」「発達障害を有する労働者への合理的配慮について」、第23回研究会「EUにおける一人有限会社(SUP)指令案の現状と課題」「マタニティハラスメントと職場環境整備義務」、第24回研究会「労働契約法20条の解釈上の問題点」「役員の株式報酬と従業員持株制度」、第25回研究会「雇止めに関する裁判事例と主張立証のポイント」「ドイツにおける人事労務と欧州・ドイツ労働法」、第26回研究会「従業者が作成した創作物の帰属について」「労使協定の基準を満たさない従業員の再雇用について」。研究会ではさまざまなテーマを取扱うため、報告者は原則として1週間前にレジュメを提出し、出席者は各自で事前に準備を行い、欠席者は必要に応じてコメントを送付した。 定期的に開催する研究会では、労働法研究者、会社法研究者、弁護士、特定社会保険労務士等が忌憚なく意見を述べ合い、それぞれの属性内では気づかない指摘を受け、新たな視点を得られる等、たいへん意義のあるものであった。これまでの研究会の成果を出版物として公表するため、準備中である。
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Research Products
(2 results)