2016 Fiscal Year Annual Research Report
Protection and effective utilization of medical information: Focusing on establishment and utilization of prescription database
Project/Area Number |
26380158
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
増成 直美 山口県立大学, 看護栄養学部, 教授 (80538843)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 個人情報保護 / プライバシー / 医学研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年9月3日~12日に、カナダのブリティッシュコロンビア大学公衆衛生学研究室 PopDataおよびカナダ・インフォウエイにて、現地調査を行った。カナダは、プライバシー保護策としてプライバシー・バイ・デザイン(PbD)の導入やプライバシー影響評価(PIA)を先進的に行ってきており、プライバシー保護先進国といわれている。 PopDataは、住民ベースの医学研究のために、リンクされたデータへのアクセスを容易にする革新的なリーダーであり、研究目的のための二次データを保持している。保持されているデータは、保健省、人口動態統計庁とWorkSafeBCなどの情報源に由来しており、追加のデータソースが継続的に更新されている。連携や研究の面で最高の柔軟性を容易にするために、これらのデータは、多くの場合、個人レベルで可能な限り最も細かいレベルであるのが特徴的であった。 一方でデータは、診断コード、労働者補償請求、死亡日などの項目を含むコンテンツデータから、名前、住所、生年月日などの個人レベルの識別子とされるものが分離・保管されている。識別子は、データリンクのためだけに使用されている。PopDataは、まさしくリンケージのための信頼できる第三者として機能していた。 カナダ全土の学術機関からの研究者は、独自の研究・収集したデータがあってもなくても、リンクされた行政データ含むプロジェクトのデータにアクセスするために、PopDataで作業する。すでに、住民の健康問題の広いスペクトルを分析する350以上の研究プロジェクトが行われている。公共の利益のために、研究目的での個人レベルのデータへのアクセスを支援しながら、プライバシーを保護するデザインモデルによって、プライバシーを実装する方法が模索されていた。 今後も、情報交換等を継続しながら、交流を継続する予定である。
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