2017 Fiscal Year Annual Research Report
Chinese-style ODA and its Natural Resource Diplomacy in Asia
Project/Area Number |
26380213
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
李 恩民 桜美林大学, 人文学系, 教授 (90372911)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 対外援助 / 中国的ODA / レシピエント / 資源外交 / Foreign Aid / Chinese-style ODA / Resource Diplomacy |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は資源外交を積極的に展開しているインドネシアとマレーシアにおける「中国的ODA」プロジェクトについて現地調査を行い、その成果の一部を「中国の対外援助:東南アジアの現場から考える」として学会等の場で報告した。また、韓国未来人力研究院が主催したフォーラム「北朝鮮開発協力」においても、コメンテーターとして招聘されその役割を果たした。 過去4年間の調査研究を振り返ってみると、本研究は政治学・歴史学・社会学に跨る学際的視点からアジアにおける「中国的ODA」と資源外交を現場主義に立脚し精力的に考察したものである。その主な成果は次の通りである:(Ⅰ)先行研究や外交文書等一次史的資料については、タイ外務省、中国国家図書館、アメリカNARAに収録されているODAや資源獲得に関わる外交交渉資料が大量蒐集しその分析も進んでいる。(Ⅱ)フィールドワークについては、重点をレシピエント(被援助地域)に置き、ベトナム、タイ、モンゴル、ミャンマー連邦、マレーシア、インドネシアなどでの現地調査が行われた。その上、施工企業への訪問、対外援助の一部を担うNGO担当者へのインタビュー、現地の住民と学者への非公式なヒヤリングなどもできた。調査の分野は中国が援助したプロジェクトであるモノレール、高速鉄道、橋、幹線道路、高速道路、総合病院、児童病院、国家体育館、スポーツセンター、国立シアター、学校、文化交流センター、高級住宅、政府用オフィスビルなど幅広く渉っている。比較研究のため、可能な限り日本のODAプロジェクトも現地で見学した。(Ⅲ)本研究の成果を積極的に社会に還元している。過去数年間、招聘講演、国際シンポジウム又は国際フォーラム、国際学会、日本国内の全国学会などの場で中間的な成果を中国語、英語、日本語で発表し各国の研究者との学術交流を深めている。
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Research Products
(2 results)