2015 Fiscal Year Research-status Report
現代日本における対中政策の形成過程――チャイナ・スクールの実像を求めて
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26380216
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
服部 龍二 中央大学, 総合政策学部, 教授 (80292712)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 外交 |
Outline of Annual Research Achievements |
現代日本における対中政策の形成過程について、基礎文献を収集し、分析を行った。また、外務省外交史料館における外務省記録などを精査し、系統的に分析を加えた。インタビューについては、元外務官僚などを対象として、アジア外交を多角的に探った。 具体的には、刊行された証言録として、谷野作太郎/服部龍二・若月秀和・昇亜美子編『外交証言録 アジア外交 回顧と考察』(岩波書店、2015年)、法眼健作/加藤博章・服部龍二・竹内桂・村上友章編『元国連事務次長 法眼健作回顧録』(吉田書店、2015年)、朝賀昭/福永文夫・服部龍二・雨宮昭一・若月秀和編『田中角栄──最後の秘書が語る情と智恵の政治家』(第一法規、2015年)がある。 政治家の伝記的研究としては、1980年代までを軸としながら、中曽根康弘元首相の足跡とたどった。その成果の一部は、服部龍二『中曽根康弘――「大統領的首相」の軌跡』(中公新書、2015年)として刊行した。 田中角栄については、佐藤元英・服部龍二編著『日本外交のアーカイブズ学的研究Ⅱ』(中央大学出版部、2016年)のほか、「田中角栄首相と東南アジア」(福永文夫編『第二の「戦後」の形成過程──1970年代日本の政治的・外交的再編』(有斐閣、2015年)を公表した。田中首相の訪中直前の対外認識については、田中首相・ヒース首相会談録──1972年9月18、19日」(『外交史料館報』第29号、2016年)もある。 一般向けのものとしては、「九ヵ国条約」「九ヵ国条約会議」「幣原外交」「田中メモランダム」「張作霖爆殺事件」「ワシントン体制」(吉田裕・森武麿・伊香俊哉・高岡裕之編『アジア・太平洋戦争辞典』(吉川弘文館、2015年)もある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿いながら、研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
日中国交正常化のとき条約課長だった栗山尚一大使について、遺稿を整理している。 服部龍二『大平正芳 理念と外交』(岩波書店、2014年)を中国語訳すべく、検討を加えている。
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Research Products
(2 results)