2016 Fiscal Year Research-status Report
反アパルトヘイト国際連帯運動の研究:日本の事例を中心として
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26380227
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
牧野 久美子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センターアフリカ研究グループ, 研究員 (30450505)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 反アパルトヘイト / 社会運動 / 国際連帯 / 国際情報交換 / 南アフリカ / 日本 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本で1960年代から90年代にかけて展開した反アパルトヘイト国際連帯運動について、文献調査や聞き取り調査を通じてその全容を明らかにし、その社会運動としての特徴を明らかにすることを目的としている。 2016年5月には、南アフリカ・ステレンボシュ大学で開催された国際ワークショップ “Migration and Agency in a Globalising World: Afro-Asian Encounters”において、研究代表者が本研究の成果の一部を報告した。2017年1月には日本-アフリカ関係史研究の第一人者であるリーズ大学のKweku Ampiah氏を講師に招き、研究会を開催した。また、2015年度までに引き続き、連携研究者の津山直子氏とともに運動当事者や支援者へのインタビュー調査を断続的に行った。 本研究では、公共図書館等で閲覧可能な反アパルトヘイト運動資料が限られていることを踏まえ、運動資料の保存・公開の道筋を探ってきた。その結果、日本の市民運動資料を多く所蔵している立教大学共生社会研究センターにて反アパルトヘイト運動資料を保存・公開することが正式に決定し、運動当事者から同センターへの資料の引き渡しが行われた。同センターへの資料の寄贈と公開を記念して、2016年12月には立教大学で、公開講演会「反アパルトヘイト運動を記憶する」を立教大学と本科研の共催で開催し、寄贈された資料の一部を展示するとともに、楠原彰氏、下垣桂二氏(いずれも研究協力者)および研究代表者が報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の一部を国際ワークショップで報告し、有益なフィードバックを得ることができた。また、反アパルトヘイト運動資料の立教大学共生社会研究センターへの移管が完了したことで、本研究の目的の一部が達せられた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き文献調査や聞き取り調査を実施し、研究成果のとりまとめを行う。
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Causes of Carryover |
当初予定していた2016年度中の海外現地調査を諸般の事情により実施できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度に予定していた現地調査を実施する。また、これまで実施したインタビュー等のうち、文字起こしが完了していないものについて、文字起こしを行う。
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