2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26380247
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
船木 由喜彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50181433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Veszteg Robert 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30597753)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 実験経済学 / ゲーム実験 / ゲーム利得認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、与えられたゲーム構造に対する人々の認識を、主として実験手法によって調べるものである。様々な現実の社会的構造がゲームモデルとして与えられた時、人々がそれをどのように認識しているかを、外部から知ることは難しい。本研究では、これらのゲームモデルに直面した人々の選択行動を調べ、さらにその評価を尋ねることによって、モデルに対する認識を明らかにし、隠された真の行動基準を発見する研究である。これにより、理論的仮定として考えられていたモデルの現実妥当性を吟味することができ、理論の現実的応用性の展望も開ける。その際、通常の実験室実験のみならず、視線測定機を用いた実験、WEBによる調査・実験、外国における実験研究という研究方法も含んでいる。 具体的には、囚人のジレンマ、スタグハントゲームなど、いくつかのゲームについて、実験室実験、情報取得と認識の間の関係を調べる視線測定機による実験、それに関連するweb調査、また、スペイン、インドネシアでも文化的な差異と認識の間の関係を調べるための実験を行うという計画である。 2015年の研究実績は多くの実験の実施と研究成果の学会や研究会での報告である。年度中に19回の実験室実験を行った。それは大別して(1)各選択結果に対する自己の評価を報告させる実験、(2)相手がどのように選択結果を評価するかを問う実験、の2つである。(1)については分析を終え、国際学術誌に投稿中で有り内外の学会やワークショップで報告した。(2)は現在実験データを分析し、追加実験の必要性について検討している段階である。視線測定器による実験も行い、相手の意図に関する興味深いデータが得られたが、現在その成果をとりまとめ、論文作成中である。しかしながら、webによる調査、海外での同様な実験の実施については進んでいない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実績でも述べたように、ゲーム実験については、多くの回数を実施することができ、そのデータ分析も進んでいる。視線測定器による実験も行っている。しかしながら、webによる調査、海外での同様な実験の実施については進んでいない。しかしながら、当初に計画にもあるように、本研究は多様な研究方法を組み合わせたものであり、web調査や海外実験の実施ができなくとも、当初の予定通りの研究成果をあげることができると考えられる。 実験室実験(1)の成果は、分析を終え、論文としてまとめられ、国際学術誌に投稿中である。実験室実験(2)については、いくつかの実験をデータを分析している。視線測定器による実験もその成果に基づき論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況で述べたように、web調査と課外での実験については進んでいない。web調子には、その設計の時間コストと、金銭的費用が多額であるため、縮小実施あるいは取りやめの方向で再検討している。海外実験については、早稲田大学での実験と同様な実験の実施の方向で今年度の研究計画を立てている。早稲田大学での実験については、2015年に行われた実験結果の分析の上、さらなる追加実験を計画している。 本研究の性格上、多様な研究方法を組み合わせているため、このような研究計画の変更によっても、当初の予定通りの研究成果をあげることができると考えられる。
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Causes of Carryover |
web調査実施を計画したが準備が順調に行えず、実施できなかったため、実験室実験を実施したが、それでも、全額分の当該年度内に実施できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験実施経費として利用する予定
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Context-dependent cheating: Experimental evidence from 16 countries2015
Author(s)
David Pascual-Ezama, Toke R. Fosgaard, Juan Camilo Cardenas, Praveen Kujal, Beatriz Gil-Gómez de Liaño, Brian Gunia, Doris Weichselbaumer, Katharina Hilken, Armenak Antinyan, Joyce Delnoij, Antonios Proestakis, Michael D. Tira, Yulius Pratomo, Tarek Jaber-López, and Pablo BrañRoobert Vezteg et al.
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Journal Title
Journal of Economic Behavior & Organization
Volume: 116.3
Pages: 379-386
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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