2016 Fiscal Year Research-status Report
ピエール・プレヴォの経済学と啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク
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26380263
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
喜多見 洋 大阪産業大学, 経済学部, 教授 (30211197)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ピエール・プレヴォ / 文芸共和国 / 啓蒙 / ジャン=バティスト・セー / 知的ネットワーク / 人口論 / ジェイン・マーセット / デュガルド・ステュアート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題は「ピエール・プレヴォの経済学と啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」であるが、平成28年度は、このうちピエール・プレヴォの経済学についてスコットランド啓蒙、特にデュガルド・スチュアートとの関係を中心として研究を進めた。それにより明らかになったのは、次のとおりである。 すでに検討したように初期のプレヴォは、経済を財政管理あるいは統治といった意味で理解し、経済学も政治体の秩序ある統治の学といった意味で捉えていたが、彼はその後スミスの『国富論』に接してからはこれを高く評価し、1790年代前半には経済学を諸国民に普遍的富裕と繁栄をもたらす「富の理論」と考えるようになった。プレヴォの経済思想のこの変化の過程では、スコットランド啓蒙が少なからず影響しているであろうことは従来から大まかな形で推定されていた。この点について本年度の研究ではプレヴォによるスミス『哲学論文集』の仏訳等の検討をつうじ具体的に検証してみた。それにより、スコットランド啓蒙の中でも特にデュガルド・スチュアートの影響が強いことが明らかになった。 以上の研究の成果は、すでにPierre Prévost’s Political Economy and Contemporary Intellectual Networksとしてまとめられており、Routledge社から出版される18世紀フランス経済学論文集に掲載される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
補助事業期間2年目に受けた手術の術後の健康回復に若干時間を要してしまい、その影響もあって、研究課題「ピエール・プレヴォの経済学と啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」のうち特に「啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」に関連した研究に当初考えたほど時間が割けなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題「ピエール・プレヴォの経済学と啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」のうち特に「啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」に関連した研究を重点的に進め、従来から行ってきた「ピエール・プレヴォの経済学」についての研究と総合する。
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Causes of Carryover |
手術の術後の健康回復に若干時間を要してしまい、その影響もあって、研究課題「ピエール・プレヴォの経済学と啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」のうち特に「啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」に関連した研究を予定していたほど進めることができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
手術後の健康回復に若干時間を要してしまい、当初予定していたほど進めることができなかった「啓蒙期ヨーロッパの知的ネットワーク」に関連した研究に重点的に使用したい。具体的には、物品費および旅費の形での使用を予定している。
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