2017 Fiscal Year Annual Research Report
Time Series Analysis of Financial Data
Project/Area Number |
26380274
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藪 友良 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (90463819)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 元嗣 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00252718)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 為替介入 / 非線形トレンド / 単位根 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究成果として大きく2つあげられる。 第一には、1971年8月から1991年3月までの為替介入額を整備したことである。財務省は、1991年3月以前の為替介入額を公表していない。このため、先行研究では、為替介入額の代理変数として、外貨準備の変化、対民間収支などを用いていた。我々は、1991年4月以降の公表データを用いて、信頼できる代理変数を特定し、1971年8月以降のデータを整備している(このデータは著者のHPから利用できる)。また、新しく整備したデータを用いて、為替介入からの利益額、為替介入の反応関数を推定している。 第二には、単位根があるか未知のもとで、非線形トレンドが存在するかを検定する方法を提案したことである。単位根検定は検出力が低く、時系列データに単位根があるかを判断することは難しいケースが多い。また、単位根検定では、確定トレンドの形状を設定する必要があるが、トレンドに余分な非線形性を含めても、必要な非線形性を無視しても、単位根検定の検出力は低下してしまう。そこで、我々は単位根があるか分からないもとでも、トレンドに非線形性があるかを検定する方法を提案している。この検定は、単位根検定の予備テストとしても用いることができる。まず、我々の検定を行うことで、非線形トレンドがあるかを特定し、非線形トレンドがあれば、それを考慮した単位根検定を行えばよい。また、非線形トレンドがなければ、非線形トレンドを除去したうえで単位根検定を行うことになる。
|
Research Products
(2 results)