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2016 Fiscal Year Research-status Report

期待指標の多様性と不平等のマクロ経済分析

Research Project

Project/Area Number 26380336
Research InstitutionKyoto Sangyo University

Principal Investigator

寺井 晃  京都産業大学, 経済学部, 教授 (20387989)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords経済政策 / 経済事情 / 経済理論 / 経済統計学 / 期待インフレ率 / マクロ経済学 / 動学的一般均衡モデル
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度は,期待インフレ率が歴史的にどのように捉えられてきたのか,という点について調査を行ってきた.また,期待インフレ率をメインテーマとした理論・実証分析,期待インフレ率データの性質についての研究を継続してきた.
1点目として,ジョン・メイナード・ケインズの「期待」についての捉え方をサーベイした.ケインズが「投資」をどう捉え,「期待」とどのように関連付けたかを,直筆のマニュスクリプトより分析した.直接には投資と物価動向に関する手紙だが,物価の動向は将来,物価がどのように動くのか,つまり「期待インフレ率」であるため,期待と景気変動について言及された文献であろう.ここから,1930年代当時に期待がどのように捉えられていたのかを分析した.
2点目として,経済主体によって異なる所得を所与とした場合の動学的一般均衡モデルの開発を行った.所得が異なる場合,個別には期待インフレ率は異なるものを形成する.これを集計したマクロの期待インフレ率が,どのようなところから影響を受けるのか,理論的に導出する試みである.また,期待インフレ率の分布の理論値と,データから推定される分布とが,整合的かどうかの実証分析を見越すものでもある.
3点目として.期待インフレ率についてのアンケート調査を独自に行った.進捗の遅れにより28年度中には大規模なものは実施できなかったが,予備的に何度かアンケート調査を行い,回答項目の検討を重ねている.また,どのような調査票が望ましいのか,アンケート対象はどのようなものが望ましいのか,という社会調査の手法のサーベイを行った.
これらの成果は,現在,論文として執筆中であり,早い段階で学会報告,査読付き専門雑誌への投稿を予定している.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

期待インフレ率についてアンケートを行うプロジェクトを考えていたが,実施を計画していたもののアンケート調査を実施・委託する法人に対して条件を詰められず,平成28年度中の実施が困難となった.

Strategy for Future Research Activity

まずは,平成28年度の研究にて生じた遅延について,当初の予定を達成するよう研究推進をする.平成28年度は様々なモデルの検討を行う計画であったが,平成29年度は確保したPCやソフトウェアを効率的に利用することにより,遅れの回復を図る.また,条件を詰め切れなかったアンケート調査を改めてアレンジする.
次いで,平成29年度の研究計画を推進する.平成29年度は平成28年度までの研究で得られた結果を参照しながら,随時モデルとデータの改定を行って論文を執筆することを計画している.論文執筆を行うことで研究成果を取りまとめ,学会発表,レフェリー誌への投稿を積極的に行う.

Causes of Carryover

期待インフレ率についてアンケートを行うプロジェクトを考えていたが,実施を計画していたもののアンケート調査を実施・委託する法人に対して条件を詰められず,平成28年度中の実施が困難となった.

Expenditure Plan for Carryover Budget

アンケート調査を改めて行うに当たり,事前調査等に人件費や謝金を執行する.データ分析や計算を効率的に行うために,物品費を執行する.海外調査を改めてアレンジし,旅費を執行する.論文の英文校閲や研究補助に対し,人件費を執行する.計算機使用や複写,通信に対し,その他の経費を執行する.

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Published: 2018-01-16  

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