2014 Fiscal Year Research-status Report
日本と中国の内生的な地域経済成長と地域間経済格差に関する理論的・実証的研究
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26380339
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
鄭 小平 立命館大学, 経済学部, 教授 (50251012)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 内生的経済成長 / 地方財政分権化 / 地域経済一体化 / 日本と中国との比較 / 地域経済格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では、日本と中国の地域経済のことを念頭におきながら、地域の内生的な経済成長と地域間の経済格差の要因に関する理論及び事実について様々な観点から検討を行った。得られた主な研究実績は次の2点に要約できる。 まず1つは、地方財政の分権化と地域経済成長に関する研究で、2014年9月に中国の浙江大学経済学院にて研究成果を発表した。この研究では、地方財政の分権化を地域の内生的な経済成長の要因の1つと捉えているが、その進展が地域間の経済格差も左右しているものと結論づけている。 もう1つは、日本と中国の地域経済発展に関する実証研究であり、主な成果をまとめた論文はAustralian Economic History Review誌に掲載される予定。この研究では、19世紀における日本と中国の地域経済の一体化を定量的に比較し、それ以降の両国における経済発展の違いを説明している。その成果は、現代における両国の地域経済に関する研究にも応用できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究実施計画の中に予定している研究活動は着実に行っており、平成27年度以降の研究実施計画の実行に土台ができていると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度からは、次の2点に注意して研究を推進していくと考えている。 第一に、地域の内生的経済成長と地域間の経済格差についてさらに理論的な検討を推し進めて、理論的に両者の関連性を明らかにしていきたい。 第二に、日本と中国の地域経済に関する実証研究を展開するとともに、上記の理論的な検討結果を綿密に検証していきたい。
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Research Products
(2 results)