2015 Fiscal Year Research-status Report
CVC投資と事業会社の内部資本市場の効率性との関連性について
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26380407
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
樋原 伸彦 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (10434698)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | CVC |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、日本の事業会社のCVC投資のデータより、分析の継続、セクター別事業会社のCVC投資活動の実状、各事業会社内での資源配分のメカニズム(つまり内部資本市場の実体)をより深く把握するために、化学・素材セクタ、バイオ・製剤に加え、近年CVC活動を活発化させているICTセクター、TV局を対象の中心として、各事業会社の担当者へのインタビューを包括的に行った。 また、海外の実状については、ニュージーランドのベンチャーキャピタル関係者へのインタビューも実施することができた。 インタビューの結果とデータの実証分析を実施し、2016年早稲田大学国際経営研究へ「CVC投資の新たな投資分類カテゴリーの提示」(樋原)、「テクノロジー・スタートアップ企業の創出のためのハイブリッド・インキュベーション・ファンド・プログラム ~イスラエル、シンガポールの事例からのインプリケーション~」(竹岡・樋原)の投稿を実施した。 また、日経産業新聞へ「事業会社のCVC投資」と題し、連載を開始した。 研究・技術計画学会にて、「事業化支援を担うテクノロジーインキュベーター創出のための政策対応-イスラエル、シンガポールでの経験-」(竹岡・樋原)の発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本の事業会社でCVCを設立した会社からのヒアリング実施し、データ収集はおおむね完了している。CVC投資の意思決定の新たな分類をまとめ、概ね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
それほど大きな変更はない。 引き続き、日本の事業会社のCVC投資のデータアップデートを行い、内部資本市場の効率性とCVC投資の間の関連性について、次年度以降も掘り下げていく予定である。 シリコンバレー・イスラエル・シンガポール、ニュージーランドなどの国際比較についても海外研究者と共同できる可能性ができており、その方向での研究の推進も企てる予定である。 また、成果の一つとして「事業会社のCVC投資」という編著書を出版する予定である。
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Causes of Carryover |
データ収集・調査による委託費を計上したが、残金が出た。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き、28年度のための委託費等の一部としたい。
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Research Products
(3 results)