2016 Fiscal Year Research-status Report
近世イギリスにおける徒弟の世帯からの分離-地方都市の政治的変化との関連で-
Project/Area Number |
26380432
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
米山 秀 首都大学東京, 社会科学研究科, 教授 (80158542)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 非登録徒弟 / 早期工業化 / ピン工業 / 下院議員選挙 |
Outline of Annual Research Achievements |
近世の日英の都市の比較であるが日本語論文ではグロスター市の非登録徒弟を取り上げ、英語論文ではエクセター市のギルド独占を取り上げ、いずれも日本の同時代の都市と比較して、非登録徒弟の広範な存在とギルド独占が希薄であったことがイギリスの早期工業化の一因としてみなしうることを示した。その中で本研究の直接の課題である非登録徒弟の存在と、17世紀末の国会議員選挙と関連を地方都市の現実の中で検証した。のみならず、グロスタ氏が最大の舞台であるピン工業を例にとって、非登録徒弟と工業化の関連を具体的にしめした。 併せて、前年度に来日したクラーク教授による連続セミナのようやく紹介を行った。主要講演である東西都市の比較講演の内容を翻訳するとともに、国内移動に関する個別報告を日本人の研究者による補足報告の内容を紹介するとともに現代の研究史の中に、教授の国内移動研究などを位置づける紹介論文を作成した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本来、一度海外で報告をする予定であった。予定していた資料をめぐるトラブルがあった模様で、次年度に繰り越さざるを得なかった。現在その代わりの論文を投稿中であり、次年度には公開が予想される。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在作成中の論文を、海外に送り、コメントを求め論文として完成させる。
|
Causes of Carryover |
利用予定資料に関して、トラブルが発生して、その資料を用いた報告が不可能になったため(寄贈者と寄贈先である Gloucestershire 文書館との間)
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度、別の資料を用いて報告のため渡英の予定。
|
Research Products
(5 results)