2016 Fiscal Year Research-status Report
企業家と共同企業家:市場と問題解決コミュニティにおける社会問題の解決
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26380476
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
稲葉 祐之 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (00363995)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会問題の解決 / ソリューション / 企業家 / 共同企業家 / 問題解決コミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「問題解決」を鍵概念に、1.問題解決コミュニティを通じて社会問題のソリューションを提供する社会企業家の問題解決プロセスと、2.市場において社会問題のソリューションを提供する企業家の問題解決プロセスとを比較分析する。その際には、共同企業家・中核組織・問題解決コミュニティの活動とソリューション生成に必要なリソースとイノベーションという二つの要素に注目して分析を進めている。 平成28年度前半は、引き続き在外研究期間となっていたことから、研究拠点となる英国において研究を継続した。この間は、著作の執筆を中心に研究を行い、研究論文1本(稲葉祐之,2016.「組織間共働と共同問題解決:倉敷チボリ公園プロジェクトの事例」,『横浜経営研究』(横浜経営学会),第37巻,第1号,337-356頁.)と書籍の分担執筆1章(稲葉祐之,2016.「社会問題の解決システム」,加護野忠男・山田幸三編,『日本のビジネスシステム:その原理と革新』,有斐閣,269-289頁.)がこの間の研究成果となった。また平成28年度後半は在外研究期間も終わったことから日本に帰国し、通常の研究教育体制に復帰した。この期間中は企業統治論の教科書に共著者として参加し、本研究に関連する企業と市場の提供する社会問題のソリューション、社会起業家や非営利組織の経営・ガバナンスに関する章について、執筆を行った。この教科書は平成29年度中に刊行される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの病気療養による遅れを取り戻しつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は現在進行中の執筆作業を継続しつつ、これまで3年間の学会報告、著作で得られた知見をまとめる作業に入る。とりまとめた結果について、何らかの形で公刊すべく、その可能性について検討する。
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Causes of Carryover |
病気療養のため、研究の遂行にずれが生じ、予定通りの使用額とならなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度終了時までに、計画通りの研究遂行を目指し、それに沿う形での科研費使用を行う。
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