2014 Fiscal Year Research-status Report
チーム医療が病院の組織変革に与える影響に関する理論・実証的研究
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26380508
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松田 陽一 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (20346406)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 組織変革 / チーム医療 / マネジメント / 抵抗 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)渉猟調査の実施:松田と研究協力者の従来の研究成果等を基に、本研究の目的に関する理論的な研究、予備調査、病院事例を収集し、分析した。具体的には、関連する文献・論文・実務書・新聞雑誌記事等を渉猟する。ここでの要点は、第1に、従来の研究をレビューすることによって、それらにおける研究の傾向や調査の不充分な点を抽出し、本研究の位置づけを明確にした。第2に、効果的なアンケート・インタビュー・観察調査を可能にする測定次元・尺度や質問・観察項目を開発した(具体的には、説明・被説明変数等を特定し、インディケータの開発) (2)調査設計・(3)予備調査の実施:アンケート・インタビュー・観察調査の質問(測定)票を設計し、次に、その妥当性向上のために岡山県内の2病院、および病院関係者を対象に、予備調査(対象:病院人事部長クラス、病院事務系職員、看護部長)を行った。 (4)諸調査の実施:第1にアンケート調査を実施した。具体的な郵送先は、病院院長あるいは人事部長クラス宛である。病院を2030施設抽出し、返送方式にて実施した。第2に、上述のアンケート調査に協力いただけた病院を対象に、院長(リーダー、メンバー)、および他幹部職員を対象にしたインタビュー調査を行った。第3に、予備的な観察調査を香川・市立坂出病院で行った。上述のアンケート調査の内容については、「岡山大学経済学会雑誌」第47巻第1号(2015年6月刊行予定) (5)台湾交通大学での報告:2014年12月20日に国立台湾交通大学管理研究所で上記(1)の内容を人的資源管理に関連付けて、院生約40名を対象に報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2年目に入るが、今年度予定していた諸調査は昨年度に終了し、研究は早めに進みつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度研究実施計画:(1)インタビュー調査・(2)観察調査の実施;引き続き、渉猟調査と調査設計を行い、各調査を実施する。また、第1に、昨年度のアンケート調査に協力いただけた病院を対象に、チーム(リーダー、メンバー)、および病院職員を対象にしたアンケート調査およびインタビュー調査を考慮する。これら終了後、第2に、観察調査を考慮する。第3に、可能であれば、事例研究としてアジア系の海外病院でのインタビュー・観察調査を予定している。これについては、台湾およびシンガポールの病院を対象に検討中である。 28年度研究実施計画:(1)インタビュー調査・(2)観察調査の実施・(3)シンポジウム開催・報告書作成;第1に、前年度不充分であった病院人事部長クラス、チーム、病院職員を対象にインタビュー調査を、再度実施する。基本的には、上述のアンケート調査で了承を得られた病院を対象にして、引き続き実施する予定である。第2に、同様に引き続き観察調査も行う。第3に、学会報告や論文等の公刊等、研修講師とは別に本研究に関わる成果報告の場として、シンポジウム、あるいは報告会の開催を予定する。 上述の27年度の予定内容に基づいて、渉猟資料購入費、諸調査関連費、海外調査費に使用する予定である。
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Causes of Carryover |
2014年度に2015年度に予定していたの諸調査(アンケート・インタビュー・観察)を前倒しで行ったために発生した。とくには、インタビュー調査のテープ起こし費用である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度も引き続き、申請内容に基づいて諸調査を続ける。
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