2017 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative study on the relationship between strategy,management representation and communication of small and medium firms in two areas
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26380530
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
芦沢 成光 玉川大学, 経営学部, 特任教授 (20184161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯村 龍一 玉川大学, 経営学部, 教授 (80266246)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 戦略 / 中小企業経営者 / 表象 / コミュニケーション / ビジネスリーダー・ディスコース / 認知的視点 / 選択体系機能言語学 / 談話分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
課題に対応し地域間比較の対象地域として新潟県燕三条地域と長野県諏訪地域を選択した。この2地域は古くから中小企業が集積する地域であり2008年に発生したリーマンショックの影響を受けていた。具体的な研究目的は、リーマンショックを契機にした戦略形成と経営者の表象との因果関係、経営者の表象とビジョン伝達方略との因果関係を明らかにすることであった。認知的分析の先行研究から以下の作業仮説を導き出している。(1)経営者は自身の価値観と経験から表象を形成する。(2)表象を利用して戦略を導き出す。(3)表象は従業員へのコミュニケーションで利用される。以上の仮説を検証するために両地域の中小企業経営者にインタビュー調査を行い、聞き取りを行った。 聞き取り結果から、戦略を大きく転換した企業と従来の戦略を継承・強化する企業が確認できた。この点は両地域とも共通し、地域間での相違は特に確認できなかった。 戦略を大きく転換している企業では、経営者の表象は多くなっている。例外は若い経営者の場合であった。表象は積極的に利用され、新たな戦略形成に利用されている。多くの場合、表象が組み合わされて利用されていた。また、従業員へのコミュニケーションでは、表象は話の中で利用され、経営者の考えを伝える上で利用されていた。 従来の戦略を継承・強化している企業では経営者の表象は少ない。戦略については従来の戦略を強化するのに留まり、表象利用は部分的であった。コミュニケーションでの利用はなく、その場も限られていた。
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Research Products
(4 results)