2015 Fiscal Year Research-status Report
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26380531
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
内藤 陽子 東海大学, 政治経済学部, 講師 (80710912)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 帰任者の人材活用 / 帰任者の再適応 / ワーク・ライフ・バランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究が主眼を置く3つの観点の内「人材育成・活用」と「ワーク・ライフ・バランス」に関連して、以下の研究を行った。 まず、前年度から引き続き、海外派遣から帰国した帰任者の生活面に関する検討を行った。それにより、帰任者の生活面でその家族など着目すべき点などを示し、また生活面にかかわる事柄相互の関連性を示した。こうした検討をもとにして執筆した論文を東海大学の紀要に出版した(平成27年9月)。帰任者の仕事面を中心にした研究が多い中、研究蓄積が乏しい生活面についても研究を行ったことは、帰任者研究に貢献できた点である。そして、生活面の研究は英語論文でもごくわずかしかないため、これを英文翻訳し発表する準備をしている。 次に、帰任者の「人材育成・活用」については、これまで検討してきた帰任者の仕事面と生活面の双方を検討した研究を国際会議のpaper development workshopに申込み、採択の後に参加し、出版に向けたポイントなどを学んだ(平成27年6月)。これは日本語の翻訳部分もあるため、Book Chapterに投稿し今月採択された。 前年度から引き続く文献レビューは一部を進めるにとどまったが、成果として、「人材育成・活用」の点からは従業員のキャリア志向について、「組織力」の点からは知識移転研究についてレビューしたことが本研究の柱となる観点の検討を向上させ、国内の学会で発表を行った。なお、文献レビューは次年度以降も継続して行う。 研究計画をより明確にするために調査よりも優先して、仮説モデルの構築および既存データの分析再分析、研究発表を本年度に行った。この段階でできた仮説モデルについては、次年度に英文ジャーナルに投稿する準備をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度計画の先送り(調査)と次年度計画の前倒し(研究発表)の両者が部分的に入れ替わっているが、全体の計画を考えると遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査の計画を構想する中で、調査の土台をある程度強固にすることで調査設計がより洗練され、それにより実際の調査に取り掛かることができると考える。それには、調査を行う前に文献レビューと既存データの分析再分析を行うことが大切であるため、それらを優先させることとした。分析によって研究としてまとまりが出たため、その発表を先に進めることが重要と考えている。
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Causes of Carryover |
旅費等が予定していたよりも少額で済んだため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度の旅費に充当する
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