2014 Fiscal Year Research-status Report
中小企業におけるオープン・イノベーションのメカニズム解明と概念モデルの提示
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26380532
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
井上 善海 東洋大学, 経営学部, 教授 (00310003)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 中小企業 / オープン・イノベーションの類型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、戦略論の先行研究を応用し、中小企業のオープン・イノベーションの戦略的なメカニズムを解明することによって、概念モデルを提示することにある。研究初年度の平成26年度には、調査準備とパイロットスタディによる研究フレームワークの有効性検証を行った。 ①調査準備(平成26年4月~8月):過去2回にわたって実施した調査結果の再検証を行うとともに、訪問ヒヤリング調査の対象とする中小企業のサンプリング等、調査準備に取り組んだ。 ②パイロット調査の実施(平成26年9月~平成26年11月):研究フレームワークの有効性を検証するため、事例研究対象のサンプル企業を4社抽出し、パイロット調査を実施した。 ③論文執筆と投稿(平成26年12月~平成27年3月):パイロット調査の分析結果を研究論文として投稿し、査読の結果掲載された。「中小企業におけるオープン・イノベーションの類型」(東洋大学経営力創成研究センター第11号,平成27年3月刊行)。 ④先行研究サーベイ(平成27年3月):パイロットスタディの結果を受けて、理論的補強を行うため外国文献を中心に先行研究のサーベイを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画した、調査準備、パイロット調査の実施、論文・執筆投稿と順調に進んだ。ただ、調査の結果、理論補強の必要性が生じ、急きょ外国文献等を購入し先行研究のサーベイを行うことにした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度に実施したパイロット調査の結果と、先行研究のサーベイによる理論補強をもとに、研究フレームワークの再設定を行い、オープン・イノベーションの類型化により、パターン別に調査対象企業を抽出し訪問ヒヤリング調査を実施する。その後、ヒヤリング調査結果をもとに、中小企業のオープン・イノベーションをパターン別に分解し、そのメカニズムを解明する予定である。また、平成27年度は、日本中小企業学会の全国大会で研究発表を行い、それをもとにした研究論文を投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
パイロット調査結果から理論補強の必要性が生じ、3月に急きょ外国文献を購入したが、購入費用が研究費支出締切直前まで正確にわからず、予算の範囲内に収まるよう若干の余裕を持たせたため残金が残った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の文献購入に繰り入れる予定。
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