2016 Fiscal Year Research-status Report
東アジアにおける日中韓自動車部品企業の競争と分業に関する研究
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26380543
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
具 承桓 京都産業大学, 経営学部, 教授 (20367949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
銭 佑錫 中京大学, 経営学部, 教授 (00329658)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 自動車産業及び部品産業 / サプライヤーシステム / 競争と分業 / グローバル生産ネットワーク / キャッチアップ / グローバルサプライチェーン / 深層現調化 / ロジスティクス戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年は、自動車サプライヤー研究会(9月と12月)、日韓共同ワークショップ(テーマ:韓国・日本製造企業のグローバル生産管理、明治大学、2月)で発表を行った。また、紀要論文1編と書籍『日本自動車産業の海外生産・深層現調化とグローバル調達体制の変化―リーマンショック後の新興諸国でのサプライヤーシステム調査結果分析―』(清編著、社会評論社、2017年3月30日刊行)に2つの章を執筆した。 二つの章の内容は以下の通りである。 第2章の「グローバル生産ネットワークのリデザインとインテグレーション―生産・調達・開発のリンケージとしてのロジスティクス戦略の再考―」(pp.53-82)の論点は、市場環境の変化によって迅速な生産活動の調整が必要なグローバル生産時代と捉え、海外生産ネットワークの調整と再編という視点から生産拠点のリデザインが戦略的課題であること。また、分散されている各々生産拠点の能力を生かし、グローバル生産ネットワーク全体にシナジー効果を享受させるためには、各オペレーション機能を統合する戦略軸として「ロジスティクス戦略」の重要性と「ロジスティクスのための設計」の取り組みについて考察し、その含意、生産・調達・開発を統合的に認識すべきであることを論じる。 次に、第8章の「新しいリージョン・産業集積地における複合リンケージSCM戦略―メキシコ自動車産業と日系サプライヤーの事例から読み解く―」(pp.227-260)では、メキシコの自動車産業集積が進むのは、労働コストの競争優位性があるものの、メキシコ内のサプライヤー・システムの貧弱性が著しい。新産業集積地に形成されるサプライヤーシステムは「系列型」や「アルプス型」を超え、複数メーカーやリージョン内のサプライヤーを連携した複合的なサプライヤーシステムが形成されていくことを指摘、そのロジックについて論じる。 以上が本年度の研究成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予算関係もあり、質問表調査はできなかった。しかし、精緻なフィールド調査と関連研究者の調査研究とのディスカッションなどにより整合性を確認するようにし、ケーススタディから仮説提示型の論文を取りまとめた。国際経営やサプライヤーシステム論、ロジスティクス戦略を統合的に認識可能な分析視点の提供と重要性を提供したと思われる。また、グローバル生産活動による、日本のサプライヤーシステムの変貌とそのロジックを明らかにしたと評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果の公表を図る。まず、研究成果の一部が書籍として3月31日に出版されたので、研究成果の発表と普及に努める。次に、本研究課題によってわかった発見知見や残された課題を今後の研究課題、テーマとして取り組む。さらに、中国政府による電気自動車産業政策変化と電気自動車の普及状況、それによる影響や市場変化、サプライヤーシステムの変化などに関する論文について、今年中に掲載する予定です。
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Causes of Carryover |
研究期間内に、一部の研究成果公表に無理があったため、期間延長を申請する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果公表、発信、普及に充当する。
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Research Products
(5 results)