2016 Fiscal Year Annual Research Report
Consumers' Luxury Perception and Product Design
Project/Area Number |
26380568
|
Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
石井 裕明 成蹊大学, 経済学部, 准教授 (50548716)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 宰佑 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (50401675)
外川 拓 千葉商科大学, 商経学部, 准教授 (10636848)
岩下 仁 九州大学, 経済学研究院, 講師 (30608732)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 感覚マーケティング / 高級感 / デザイン / パッケージ / 触覚 / 身体性認知 / 性別 / 解釈レベル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近年、多くの製品カテゴリーにおいて進んでいるコモディティ化に対応するため、製品やパッケージのデザインが生み出す高級感に注目した議論を進めてきた。 本研究の第一の狙いは、高級感の構成要素や高級感に結びつくデザイン要因の整理にあった。本研究では、近年の感覚マーケティングへの注目に鑑み、高級感に結びつくデザイン要因を複合感覚的な視点を取り入れて整理した。特に、これまで中心的に議論されていた視覚要因だけでなく、触覚要因が高級感に及ぼす影響についての検討を進めた上で、視覚要因を通じて想起される触覚に関連する概念と高級感との関係を明らかにした。2016年度においては、一部の研究成果を海外の関連学会、および国内の学術雑誌で発表した。 本研究の第二の狙いは、高級感に影響を与えるデザイン要因を明らかにすることであった。研究期間全体を通じて、重さや硬さなどの触覚要因による影響や、触覚要因や聴覚要因などと視覚要因との意味的な適合性による影響など、視覚以外の感覚要因を重視することで、新たな知見を見出してきた。2016年度には、消費者行動研究における触覚要因の影響に関するレビュー論文を学術雑誌で報告した。また、広告におけるモデルの撮影方法により生じる消費者反応の違いに注目した検討も進め、一部の研究成果を国内の関連学会で発表した。 本研究の第三の狙いは、感覚に訴求するデザイン要因と高級感の知覚との間に介在する調整変数を明らかにする点であった。研究期間全体を通じて、性別、接触欲求、解釈レベル、制御焦点などに注目し、これらの調整変数としての位置づけを明らかにしてきた。特に、接触欲求の影響については、ある程度、一貫した結果が確認されており、消費者に与える影響を明らかにすることができた。2016年度には、関連する研究成果を海外の関連学会で報告したほか、国内の学術雑誌にも投稿した。
|
Research Products
(13 results)