2015 Fiscal Year Research-status Report
マーケティングリサーチとしてのピクチャマイニングの確立とその適用領域の拡大
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26380575
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Research Institution | Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
江戸 克栄 文化学園大学, 服装学部, 教授 (80318592)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 写真分析 / 定性調査 / 統計的分析 / 復元抽出 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はピクチャマイニングにおいて次の課題について研究を行う予定であった。 1.ピクチャ分析の客観性の確保 2.適用領域拡大に向けての準備 ピクチャマイニングの分析はしばしば客観性が欠けているとの指摘を受けることからこれらに対して克服するための研究を行った。ピクチャマイニングは人間の目によって分析することが多いため、主観が入りやすいことは事実である。この主観の排除を目的として、本年度はピクチャマイニングの客観的分析の研究を行った。具体的には、収集された全サンプルから「サンプルの復元抽出」を繰り返し、それをピクチャマイニングしていく方法が有効であると考え、調査によって収集された一定量のサンプルピクチャから30枚を繰り返し復元抽出し、ピクチャマイニングを繰り返していくことによって客観性を確保し、統計的検定に耐えられるものである。当初300サンプル程度を収集する予定であったが、実際には70サンプルしか回収が進まなかった。このサンプルを利用して復元抽出を行い統計的検定のための分析を行い、客観性が確保できる可能性があることがわかった。 また、この時期にピクチャマイニングの適用領域を拡大するための研究をしていく予定であった。日本企業が置かれているグローバル環境を鑑み、ピクチャマイニングをグローバル展開させていくことが急務であると判断して、調査フィールドとしてシンガポールが適切であると判断した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展しているが、300程度回収する予定であった大規模サンプル収集が予定より少なくなってしまったことで、研究の信頼度が低下してしまった。大規模サンプルを用いた復元抽出による分析に関する研究の精度に関する研究成果を公表していくことが残された課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調に進展しているので研究計画に大きな変更はない。本年度、論文として公表することができなかった大規模サンプル数による研究成果を出すことを次年度に繰り越すことになるが、次年度は予定通りグローバル化に対応できるピクチャマイニング研究を行い研究を推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
大規模サンプルとして300サンプル程度を収集する予定であったが、70サンプル程度の収集にとどまり、当初予定していた謝金や調査費用がかからなかった。また、前年度の未使用額であった海外調査フィールドのための旅費を本年度に使用することをせずに、ある程度候補地を絞り込むことができた。そのため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究を推進していく上で、大規模サンプルを収集するための調査を次年度に再度行う予定であり本年度分を使用することとなる。また、海外調査フィールドとその内容が確定したことから、実地調査をする必要が生じてきているため、本年度未使用分は次年度使用する予定である。
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Research Products
(2 results)