2015 Fiscal Year Research-status Report
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26380582
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
岸谷 和広 関西大学, 商学部, 教授 (40330170)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | e-コマース / ウェブマーケティング / ショールーミング / On to Off |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、前年度行ったメディアの習慣的利用の文献レビューを基礎として、具体的な仮説の構築を行った。とりわけ、メディア利用に関しては、社会学、社会心理学、メディア研究を中心となるため、対象が伝統的なメディアとウェブのみに限定されている。それゆえ、研究範囲を、マーケティングやオンライン購買の領域までに拡張することで、店頭もメディアとして位置づけることにした。その中で、店頭とウェブとの関係でいえば、ON to Off とショールーミングという複数媒体利用に関する2つのパターンである。 前者は、ウェブ上で情報探索を行い、さらに店舗で詳細に検討し購買するパターンである。後者は、情報探索を店舗で行い、購買自体はウェブで行う購買パターンである。この2つのパターンと伝統的なメディアの利用との関係を仮説化するために、数人におけるインタビュー調査、もしくは、以前行ったメディア接触に関する調査の追跡調査を行った。その結果、どちらのパターンであるにせよ、ウェブと店舗メディアの双方を重要視し利用するユーザーは、少数で一般的な傾向ではないことが理解できた。 よって、伝統的なメディアに関する情報探索は、店頭での情報探索、ウェブでの情報探索に影響することを予測できるに対して、店頭での情報探索はウェブでの決済、もしくは、ウェブでの情報探索は店頭での決済に影響しないことを大枠の仮説とした。 最終年度では、大枠の仮説を具体化し、検証のための定量調査を行うことを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論的レビューする研究領域を拡大し、仮説構築を再度検討したために、今年度予定していた尺度開発はまだ達成されていないものの、定量調査に向けて大枠の仮説の構築は済んでいるため、予定としては順調に進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、より具体的な仮説の設定と、定量調査で利用する尺度開発、定量調査の実施とその分析を行い、報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
仮説の構築を再度検討したことにより、尺度開発を遅らせたため計画と使用額とのずれ((翻訳者における人件費)や研究打ち合わせによる海外渡航(海外旅費))が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記に示したように、未執行であった尺度開発を行うための人件費や海外旅費を執行し、同時に次年度に予算が計上されている定量調査を委託する業務委託費や、国際学会での発表や打ち合わせを行うための海外旅費等を執行予定としている。
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Research Products
(3 results)