2016 Fiscal Year Research-status Report
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26380582
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
岸谷 和広 関西大学, 商学部, 教授 (40330170)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | クロスメディア / オンラインショッピング / SNS |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度においてクロスメディアと購買行動に関する仮説モデルを構築した。具体的に言えば、複数のメディア利用のパターン(showroomingとon to off)を参照することで、情報取得段階と購買段階それぞれの段階でのオンライン、オフラインメディアの利用程度を考慮した購買モデルである。前年度に測定したデータを基に、構造方程式モデルを用いて分析した結果、仮説それ自体は、統計的に有意な結果を示したが、従属変数として、二値データ(購買した/しない)を用いた場合は、仮説モデルの適合度に関しては非常に低い値となった。それゆえ、今年度に関して、再度実施を予定していた実証研究を行わず、仮説モデルと調査方法の見直しを行った。 仮説モデルに関しては、企業サイトやSNSの企業アカウントやページだけでなく、比較サイトやショッピングサイトを含めてウェブ利用として変数化を行ったが、その場合、利用形態に多様性が存在するため、データの精度を低めていると考えることができる。よって、ウェブ媒体を利用状況に応じて媒体の変数を細分化し、モデルを再定式化を行うことにした。また、研究期間の間に、SNS媒体のマーケティング利用に関して大きな変化が起きていた。フェイスブックやツイッターのマーケティング利用が一段落したのに対して、インスタグラムの利用は購買との親和性が高くそのマーケティング利用は盛況を得ている。よってインスタグラムを加えて利用と購買行動のパターン、他のメディア接触との関係を再度検討し、その結果を、仮説モデルに反映させた。 調査の方法論に関しては、前年度の調査結果を受けて、自己報告を基礎としたインターネット調査における問題点を考慮し、単純にインターネットを利用した質問紙調査だけでなく、因果関係を操作した刺激物を提示する実験手法を採用する選択もあり得るため、ウェブ媒体を対象とした実験法を採用している先行研究のサーベイを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記にも触れたように、研究期間中に構築した仮設モデルと方法論を検証した結果、それぞれの仮設自体は、統計的には有意であったものの、モデル自体の適合度は低く、モデル自体の妥当性に関して疑念が生じるものとなった。よって、当初予定していた最終年度での仮設検証を行うサーベイ調査、さらには、論文の作成と国際会議での論文提出を、研究期間の延長を申請することで次年度に実施することにした。今年度は、ウェブ媒体の変数の細分化や分類を行うことで仮説モデルの再検討と、新たな方法論(実験)を習得するためにそれらに関連する先行研究を検討する期間とした。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の延長申請を行ったため、次年度は、今年度に行う予定であった仮説モデルの検証と、論文作成と国際会議への論文提出を行う。具体的には、今年度に引き続き、仮説モデルを検討することで最終的な確定を行う。さらに、自己報告を基礎とするインターネット媒体を利用したアンケートと、ウェブサイトの刺激物を作成し、操作チェック(実験群、統制群)を施した実験それぞれの方法論を比較検討し、適切な方法論を採用し仮説検証を行う。その結果を踏まえて論文作成や国際会議への論文の提出を行う。 それと同時に、前年度収集したデータを用いて再度分析を行う。従属変数として、購買した/しないという二値データではなく、購買意向を従属変数とした場合にはモデルの適合度が高まることも想定できるため、満足度の高い数値を得られれば、その結果を基に論文作成し海外学会に投稿する。
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Causes of Carryover |
実績の概要で触れたように、今年度実施する予定であった仮説検証を研究期間を延長することにしたため、インターネットを利用した消費者調査にかかる外部委託費、プレテストにかかる人件費や、国際学会に論文を投稿し発表するために必要となる論文校閲に関する費用、海外渡航費、消耗品、備品などの今年度執行予定の予算を執行しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
仮説検証を行うために消費者調査に関する外部委託費、実験を行う場合は、刺激物を作成するウェブサイト制作費、プレテストにかかる人件費、さらには、国際学会に投稿するために必要となる論文校閲費、海外投稿費、備品などを予定している。
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