2015 Fiscal Year Research-status Report
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26380618
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
伊藤 和憲 専修大学, 商学部, 教授 (40176326)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 価値創造 / インタンジブルズ / レピュテーション / バランスト・スコアカード(BSC) / カスケード / 組織革新 / 統合報告 |
Outline of Annual Research Achievements |
価値創造に関しては,理論研究,仮説検証型研究,ケーススタディ型研究を行っている。 まず,仮説検証型研究としては,レピュテーションによる企業価値への影響について研究を行った。これを"The Relationship between Corporate Reputation and Financial Performance-Empirical Analysis Research in Japanese Corporations-"という論文にまとめて専修大学経営学論集に掲載した。また,この研究の発展として,レピュテーションをインタンジブルズに拡張すべきである考えた。そこに至るまでの文献研究を整理し,新たなモデルを提示して,"New Theoretical Model on Value Creation"という論文を専修大学商学論集に掲載した。しかし,アンケート調査による仮説検証を行うためにモデルを一部修正して,「インタンジブルズと企業価値に関わる理論的モデルの構築」という論文を専修大学会計学研究所の年報に掲載した。 また,医療分野での価値創造プロセスの1つであるカスケード(戦略の落とし込み)については,「デンマーク西ユラン病院のBSCとカスケード」と「海老名総合病院おける戦略修正の研究」というケーススタディを医療バランスト・スコアカード研究に掲載した。 今年度はコミュニケーションを主とした研究を行う計画を立てた。これについては,統合報告を研究しており,"Japanese Integrating Reporting and the Possibility of Organizational Reform"という論文を書き,International Conference on Management Casesという国際学会で報告した。他にも,いま進行中の論文がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の計画である価値創造モデルの可視化については,今年度も研究を継続して行っている。そのための論文は,仮説検証型とケーススタディで,今年度は4本の論文を書いている。 平成27年度の計画は,コミュニケーションに関する研究である。これらについては統合報告の研究として1本論文にまとめることができた。すでに投稿済みの論文で,平成28年4月に掲載される論文がある。また,学会報告したもので,4月に掲載予定の論文もある。さらに,5月締切で,7月に掲載される論文や海外のインターナショナル誌に投稿している論文がある。現在のところ,3月末までは1本しか掲載されたものはないが,論文として形になっているものは5本ある。 以上より,研究計画はおおむね順調に進展しており,掲載の時期がずれ込んでいるだけである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は,これまでの成果を海外の学会で報告することという計画である。平成27年度に仮説検証型の研究を計画していたが,理論モデルを一部修正することになり,いま仮説検証を行っているところである。したがって,平成28年度は国内での学会報告を目標に研究を進めている。新たなモデルを提示して調査を行っているため,調査表作成に思わぬ時間がかかってしまった。また,仮説検証の結果を急いだために,企業へのアンケート調査ではなく,業者が保有する企業会員に調査するweb調査を行った。この結果,仮説の検証ができた部分もあるが,問題となっているものもある。平成28年度にアンケート調査を再度行う計画である。そのため,海外渡航費をアンケート調査票の印刷,企業情報(発送宛先)の購入,通信費などに流用する予定である。平成29年度の学会でまた発表を計画している。 以上より,海外の学会報告にはいくことができないが,日本の学会報告は行えるので,一部修正して研究計画を進める予定である。
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Causes of Carryover |
ほぼ計画通りの予算執行でした。3,702円は,アンケート実施委託費が予定よりも3,000円安くなったためです。計画が遅れたりあるいは実施しなかったためではありません。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度のアンケート調査費用に追加します。今年度のアンケート調査では大きな金額を必要としているので,そちらに流用いたします。
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Research Products
(5 results)