2015 Fiscal Year Research-status Report
主観的社会経済的地位が健康に与える影響とそのメカニズムについての実証的研究
Project/Area Number |
26380649
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
神林 博史 東北学院大学, 教養学部, 教授 (20344640)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 格差 / 主観的社会的地位 / 健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、主観的社会的地位(以下「SSS]と略)と健康の関係に注目し、両者をつなぐメカニズムを実証敵に解明することである。 第2年目となる平成27年度においては、(1)SSSと健康の関連に関するレビュー論文の執筆・刊行、(2)SSSと健康の関連についてのインターネット調査、の2点を行った。 SSSと健康の関連に関するレビュー論文の執筆は前年度からの継続課題であったが、最終的には神林(2016)として刊行された。この論文では、SSSと健康の関連に関する研究が本格化したここ15年ほどの文献約80点のレビューを行い、SSSと健康の関連の詳細、およびその関連をつなぐメカニズムについての先行研究の知見をまとめ、今後の研究の方向性を検討した。 この論文および前年度におこなった予備的調査の成果をふまえて、2015年12月にSSSと健康の関連に関するインターネット調査を実施した。調査概要は以下の通りである。(1)調査名称:暮らしと健康に関する意識調査」、(2)調査時期:2015年12月18日~2015年12月24日、(3)調査対象:全国の20歳~59歳までの男女(株式会社日本リサーチセンターのモニター)、(4)標本抽出方法:年齢層、性別、地域(都道府県)を基準とする割当法。人口情報は、平成27年1月1日住民基本台帳年齢階級別人口(市区町村別)(総計)に基づく。(5)標本数:3000、(6)調査方法:インターネット調査、調査実施主体:株式会社日本リサーチセンター。 この調査の特徴は、SSSと健康をつなぐメカニズムとして、(1)心理的資源、(2)相対的剥奪、(3)損失回避(プロスペクト理論)、の3つに注目し、これらの概念に対応する調査項目を豊富に盛り込んだことである。2016年2月までにデータの基本的なチェックを終了し、本格的な分析作業に入った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では26年度中の執筆・出版を予定していたSSSと健康の関連についてのレビュー論文は、27年度に執筆が完了し、年度内出版された。また、27年度に予定されていた大規模インターネットは、前年度の予備調査および先行研究レビューの成果をふまえ27年12月に実施した。結果として、27年度末時点で研究計画はほぼ当初計画どおりに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に実施したインターネット調査の本格的なデータ分析を行い、その成果を学会報告・論文として公表する。また、一般向けの成果報告をインターネット上で行う。
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Causes of Carryover |
2016年12月に実施したインターネット調査の費用が、計画当初の見込よりも若干安くなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果公開に関わる諸経費(旅費、英語論文校閲、成果公表用ウェブサイト作成、等)の一部として使用する予定である。
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Remarks |
(1)神林博史.2016.「『主観的社会的地位と健康』研究の動向と課題:階層意識研究の視点からのレビュー」『人間情報学研究』21:59-82の全文pdfファイル(東北学院大学学術情報リポジトリ)
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