2015 Fiscal Year Research-status Report
21世紀市民社会における性的マイノリティーへの寛容性の計量分析
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26380706
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
石原 英樹 明治学院大学, 社会学部, 教授 (20282494)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 性的マイノリティ / 支援団体 / クイア理論 / サードプレイス |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)本年度は国内調査デザインの基礎となる情報収集のため、国内のLGBT支援団体、LGBT当事者の政治家、LGBT当事者などへのインタビュー調査を数多く行った。具体的には以下の通りである(敬称略)。石坂わたる氏(中野区議会議員)2015年11月5日/共生ネット(性的マイノリティーへの支援団体)原ミナ沙氏・小島和子氏 2015年11月5日/山口俊明(トシ)(カウンセラー)2015年11月26日/高野幸子氏(モンキー高野)(手話フレンズ代表)2016年1月12日 これらの成果は「SNS・LGBT・ろう文化の社会学的考察」(石原英樹研究室)に一部を抜粋掲載した。 (2)さらに調査デザイン設計のため、昨年度から引き続きサポート団体および性的マイノリティーの「居場所」として著名な新宿二丁目のフィールドワークを行った。その成果は写真集「I Shall Be Released」として一部をまとめた。 (3)昨年度に引き続き先行研究の収集を行った。関連図書のうち近年刊行の「LGBTと家族研究」の英語文献を42冊収集した。その一部は以下である。 Klein, Fritz 2014 Bisexual and Gay Husbands:Their Stories, Their Words,Taylor and Francis. /Goodfellow, Aaron 2015 Gay Fathers, Their Children, and the Making of Kinship, Fordham University.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究はおおむね順調に進展したといえる。当事者および支援団体の長時間にわたるインタビューを行うことができたのは大きな成果であった。 また、昨年度の推進方策にあった、「性的マイノリティの社会的排除に対しての提言」については、NHKをはじめとするメディアにおいて行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
この1年間で性的マイノリティを巡る法的および社会的な位置づけは大きく変わろうとしている。また国内においても大規模な量的調査がはじまっている。 これらの状況を踏まえて今年度は、調査設計を完成させ実査をする。 その設計のためにまず、岩手や広島など、東京以外の地域都市における性的マイノリティサポート団体でのインタビューを行い、アメリカと同様な、性的マイノリティへの寛容性の地域差があるのかなどの基礎的データを得る予定である。
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Causes of Carryover |
web調査システム構築の予定が転籍のため遅れているため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度にweb調査システムに20万円ほど使用する予定である。
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