2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Process of Constructing Emotions and Consciousness in Domestic Labor: Women's Experiences During High Economic Growth Period
Project/Area Number |
26380722
|
Research Institution | Kyoto Kacho University |
Principal Investigator |
斧出 節子 京都華頂大学, 現代家政学部現代家政学科, 教授 (80269745)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 俊郎 京都華頂大学, 現代家政学部現代家政学科, 准教授 (20632350)
新矢 昌昭 華頂短期大学, 歴史学科, 教授 (70625699)
馬場 まみ 京都華頂大学, 現代家政学部現代家政学科, 教授 (80218677)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 主婦化 / 高度経済成長期 / 女性労働者 / 創造的家事 / 都市生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高度経済成長期以前の家族の役割構造と、高度経済成長期を経て性別役割分業化が進んでいった過程を明らかにすることを目的としている。平成30年度は以下の課題に取り組んだ。 1.データの整理:本研究では昨年度までに、女性28名、男性11名の合計39名の男女にインタビューを実施した。今年度は、インタビューにより得られたデータを整理し、論文作成のための分析項目について検討した。その結果、以下の3点について分析・考察することとした。①女性が行っていた家事・育児の状況と全体像の把握、②子どもに対する教育の実践、③女性の就労状況と仕事に対する意識。 2.分析結果と考察:上記①~③の項目について、先行研究とインタビューデータの分析から以下のことが明らかになった。①については、女性の行っていた家事・育児の担い手と規範意識の内面化の実態は階層によって異なることが明らかになった。また、子どもに関連する家事・育児が重要視されており、そこには近代家族を支える愛情イデオロギーが深くかかわっていたことなどが明らかとなった。②については、インタビューを実施した地域においては、育児は妻に任せている夫が多いが、妻が有職の場合は夫が協力的であること、全体的に教育熱心であったとはいえないことなどが明らかになった。③に関しては、女性の仕事に対する意識は多様であること、子育て期も仕事を継続していた女性は、母親自身が子育てをするべきという意識は希薄であったこと、夫は子育てをほとんどしておらず、女性がそのことを不満に思っていなかったことなどが明らかになった。
|
Research Products
(5 results)