2016 Fiscal Year Annual Research Report
Response and Support of Voluntary Organization and Police to Adolescent-to-parent Abuse
Project/Area Number |
26380729
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Research Institution | Naragakuen University |
Principal Investigator |
井上 眞理子 奈良学園大学, ビジネス学部, 教授 (50137171)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 少年による家庭内暴力 / 民間団体による相談・支援 / 都道府県警少年課の対応 / 少年の家庭内暴力の類型 / 少年の家庭内暴力の対象 / 少年の家庭内暴力の原因・動機 / 少年の家庭内暴力と家族関係 / 家庭内暴力を行う少年の性格特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度に実施した研究の成果は以下の3つである。①少年による家庭内暴力等の問題に取り組み相談・支援活動を行っている全国の民間団体から64団体を無作為抽出し、相談件数、暴力の実態、両親の属性、少年の性格特性、家族内関係の特性、助言・指導の方針、その受け止められ方等についての質問紙調査を、平成28年6月に実施した。発送数64に対し回収数11で回収率は17.2%であったが、回収された質問紙のうち取扱い事例がないと回答したものが6であった。したがって有効回答数は5で有効回答率は7.8%で極めて低いものとなった。しかし内容を分析するといくつかの興味深い知見が得られたので研究成果報告書に詳述することにしたい。②民間団体に対する質問紙調査の回収率が悪く調査結果の代表性が疑問視されることから、次に全国の都道府県警察本部生活安全部少年課に対し、少年による家庭内暴力の現状と有効な対応に関する質問紙調査を、平成28年11月に実施した。発送数47に対し、回収数は29で回収率61.7%であった。そのうちデータを集計せず等の理由で無回答が11であったので、有効回答数は18、有効回答率は38.3%であった。都道府県警少年課に対する調査結果の分析によってもまた興味深い知見が得られたので、研究成果報告書に詳述することとする。 (なおこの調査費用については科研費予算に計上していなかったので、所属大学の個人研究費を充当した)。③研究成果の第3は国際学会への参加による情報の収集と諸外国の研究者との交流である。具体的には、平成28年7月10日から14日にオーストリアのウィーン大学で開催された第3回国際社会学会社会学フォーラム(3rd ISA Forum of Sociology)への参加である。とりわけClinical Sociogy,Sociology of Youthの部会への参加は有益であった。
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