2014 Fiscal Year Research-status Report
生活保護の給付水準に関する研究:国際比較の視点から
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26380746
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
所 道彦 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (80326272)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 社会扶助 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国際比較研究を通じて、日本の生活保護制度の給付の水準および制度構造上の特徴と問題点を明らかにすることである。日本において生活保護制度改革が進行しており、給付水準の妥当性が議論されているが、多くが日本国内の最低賃金等との比較の議論にとどまっている。最低限度の生活水準の設定については、社会における所得格差の現状を反映するとともに、世帯別の生活ニーズを踏まえたものでなければならない。そこで、本研究は、共通の世帯モデルケースに対して各国の社会扶助(公的扶助)の給付額を算出し、国際比較を通じて日本の生活保護制度の水準を相対的に把握するとともに、水準設定に必要な要素を整理することで今後の生活保護をめぐる議論に寄与したいと考えている。 2014年度は、文献研究から着手することとし、各国の社会扶助の水準の研究動向に関する文献・資料を取集し、これらを検討した。日本でも、生活保護水準の改定をめぐって常にその妥当性が議論されているが、同様の状況が各国でも見られる。日本の生活保護に該当する制度の範囲が、各国において予想以上に異なることから、どの制度までを射程に入れるかは引き続き検討が必要となっている。 給付水準の国際比較の状況としては、山田(2014)の先行研究において、単身世帯に対する社会扶助の水準を、最低賃金、老齢年金との相対的な水準を示されているものが参考になる。なお、イギリスの所得補助制度について、最低賃金との時系列の比較を行ったものを発表しているが、今後は、より多くの世帯タイプを用意するとともに、物価等との比較を試みたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献の収集については、予定通り進捗している。モデルケースの設定については完了していないが、2015年度においてキャッチアップが可能な範囲と考えている。海外での調査や研究発表については、すでに一部について2015年度に実施が決定している。
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Strategy for Future Research Activity |
国際的な研究者のネットワークを広げることで、より実態に接近した研究を推進していくことにしたい。
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Causes of Carryover |
海外調査の実施を2015年度以降に繰り下げたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度以降、複数の海外調査を実施予定である。
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Research Products
(2 results)