2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26380771
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
佐藤 可奈 聖徳大学, 心理・福祉学部, 助教 (90595894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 公矢 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (50167483)
赤羽 克子 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (90369398)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地域福祉 / 買物弱者 / 高齢者単独世帯 / 都市郊外団地 / コミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国における65歳以上の高齢者人口は2014年10月1日時点で3300万人(前年比110万人増)、高齢化率は26.0%(前年比0.9%増)であり、65歳以上の高齢者単独世帯は約573万世帯、高齢者人口の約17.4%に上る。 一般に高齢者のリスクとして「健康」「経済」「孤独」が指摘されるが、これらに関連して「買物弱者」問題が指摘されている。買物という行為は、生命を維持するためだけではなく、より広い人間的な意味を包含しており、買物はいわば自己実現・自己確認の手段でもある。高齢者の「買物弱者」問題は、都市の郊外団地に顕著に表れ、団地の変貌・商店街の衰退にともなって、最も弱い一人暮らし高齢者の生活を困難にするという深刻な現代的社会問題となっている。 平成26年度は、都市近郊団地である埼玉県A団地に住む一人暮らし高齢者210名を対象に質問紙法による量的調査を実施した(有効回収数:203、有効回収率:96.7%)。 平成27年度は、平成26年度に実施した量的調査の分析を行い、都市近郊団地における一人暮らし高齢者の買物を含めた生活上の困りごとの実態を解明、支援のあり方を検討し、学会・論文発表を行った。また、都市郊外団地に暮らす高齢者単独世帯の生活上の課題とその支援のあり方を更に検討するため、埼玉県A団地、東京都B団地にて高齢者15名を対象にインタビューによる質的調査を実施した。今後、更なる分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、都市近郊団地に住む高齢者の買物弱者の買物行動を含めた食生活の実態及び生活上のニーズを明らかにし、買物弱者への支援ネットワークモデルを提示することを目的としている。 平成27年度は、平成26年度に実施した量的調査の分析を行い、都市近郊団地における一人暮らし高齢者の買物を含めた生活上の困りごとの実態を解明、支援のあり方を検討し、学会・論文発表を行った。また、都市郊外団地に暮らす高齢者単独世帯の生活上の課題とその支援のあり方を更に検討するため、埼玉県A団地、東京都B団地にて高齢者15名を対象にインタビューによる質的調査を実施した。今後、更なるデータ分析を行うことで、彼らの生活上のニーズを明らかにするとともに、支援ネットワークモデルを提示することができると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、前年度に実施したインタビューによる質的調査の更なる分析を行う。 研究最終年度のため、研究成果報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
平成27年度に実施したインタビュー調査について、当初の計画では対象者を30名と想定していたが、自宅への訪問調査の手法をとったこともあり調査協力者は最終的に15名となった。このため、調査にかかる諸費用が減額となり、次年度使用額が生じることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度も引き続き、自宅への訪問形式でのインタビュー調査への協力者を求め、協力者が現れた場合は適宜インタビュー調査を実施する予定である。そのため、その調査にかかる諸費用に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)