2016 Fiscal Year Annual Research Report
Measures for preventing elderly people from isolated death
Project/Area Number |
26380791
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Research Institution | Chubu Gakuin University |
Principal Investigator |
新井 康友 中部学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (80369701)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 孤立死 / 孤独死 / 社会的孤立 / 予防活動 / 地域住民 / セルフ・ネグレクト / 遺品整理士 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度が研究期間の最終年度であり、新規の調査などは行わず、追加調査(聞き取り調査など)や不足していた資料や情報の収集を中心に行った。そして、平成26年度・平成27年度の研究成果をまとめることに専念した。 3年間継続して、G-searchデータベースを利用して、全国紙・地方紙の新聞記事から孤立死(孤独死)やその予防の取り組みなどに関する記事を収集した。全国紙(朝日新聞、読売新聞、産経新聞、毎日新聞)に掲載された孤独死関連の記事は406件、孤立死関連の記事は58件であった。以前に比べ、孤独死や孤立死に関する報道は減少傾向にあった。その一方で特殊清掃業である遺品整理士を中心として、孤独死・孤立死問題を取り上げることが増えた。また、ゴミ屋敷問題との関連で「セルフ・ネグレクト」に関する報道も増えた。 旧市街地では人口の流出があっても流入が少ないため、高齢化が益々進んでおり、国が推進する「地域包括ケアシステム」「我が事・丸ごと」「地域共生社会」を意識している訳ではないが、地域社会が置かれている現状から大小の地域福祉活動が取り組まれていた。しかし、これらの活動は地域住民が中心となることから、中心メンバーがいる間はよいが、中心メンバーが引退した後の後継者不足に悩んでいた。そして、地域で暮らす高齢者が地域で暮らす高齢者を支援している状況であり、地域で老老介護が行われている雰囲気であった。 地域における活動は、孤立死予防に特化するのではなく、社会的孤立に着目したものが多かった。孤立「死」や孤独「死」に注目されるが、「死」そのものを予防することは困難であり、「死」に着目するのではなく、生前の社会的孤立に焦点を当て、社会的孤立予防活動を行うべきであると言える。
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