2016 Fiscal Year Research-status Report
相談支援とコミュニティワークとの機能的総合化に関するシステム論的研究
Project/Area Number |
26380810
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
松端 克文 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (90280247)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コミュニティソーシャルワーク / コミュニティワーク / 相談支援 / システム理論 / 支援機能の総合化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまで大阪府内のコミュニティソーシャルワーカー(CSW)へのインタビュー調査を実施するとともに、各自治体におけるCSWの配置状況や職務内容を分析している。 たとえば、大阪府の泉大津市では、人口約7万人に対してCSWは5人が配置されている(うち1人はスーパーバイズを担当する基幹型CSWである)。一方、枚方市の場合、人口約40万人に対してCSWの配置は同じく5人であり、すべて社会福祉協議会に所属しており、地区担当(コミュニティワーカー)を兼務している。泉大津ではスーパーバイズ担当の基幹型CSWのみが社会福祉協議会の所属で、他の4人のCSWは特別養護老人ホームを経営している4か所の社会福祉法人に所属している職員である。泉大津市のCSW場合は個別支援をベースにした対応が可能であるが、枚方市のCSWの場合には個別支援に関わることにあっても人口比からしても、地域支援系のコーディネートに軸足を置くことになる。 一概に優劣をつけることはできないが、同じ「コミュニティソーシャルワーカー」という専門職でも、各自治体においてCSWにどのような役割を期待し、具体的な成果として何を求めているのかということを確認していく必要がある.その上で、CSWの実践上の“やるべき”目標や,“やったこと”の評価の指標を明確にする必要がある. こうしたことをふまえ、本年度は大阪府を中心にCSWの配置状況や職務内容を整理し、相談支援系の実践と地域支援系の実践をどのように展開していくことが有効なのか、一定の方向性を提示する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、大阪府を中心にコミュニティソーシャルワーカー(CSW)の配置状況や職務内容を中心に、インタビュー調査を実施しており、その整理を行なっている。それに加え、大阪府や各自治体が公表しているデータを整理し、不足する情報については、自治体担当者への電話での確認などを通して、大阪府内43市町村のCSWの配置状況、配置委託先(社会福祉協議会、社会福祉施設を経営する社会福祉法人、NPO法人など)、職務内容、相談支援とコミュニティワークとの関係などを整理している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、本研究のまとめとして、大阪府を中心にコミュニティソーシャルワーカー(CSW)の配置状況や職務内容を整理し、相談支援系の実践と地域支援系の実践をどのように展開していくことが有効なのか、一定の方向性を提示する。 上記のように、大阪府を中心にCSWの配置状況や職務内容に関するインタビュー調査に加えて、電話での情報収集などを通して、大阪府内43市町村のCSWの配置状況、配置委託先、職務内容、相談支援とコミュニティワークとの関係などを整理し、その枠組みをもとに全国でCSWを配置している主要な自治体の状況を整理し、相談支援系の実践と地域支援系の実践をどのように展開していくことが有効なのか、一定の方向性を提示する。
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Causes of Carryover |
未実施の調査関連費用
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費、謝金
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Research Products
(1 results)