2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the Systems Theory on Functional Integration of Consultation Support and Community Work
Project/Area Number |
26380810
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
松端 克文 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (90280247)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 相談支援 / 総合化 / 地域づくり / コミュティワーク / コミュティソーシャルワーク / システム理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、相談支援にあたる専門職が、複合多問題や制度の狭間の問題などを視野に入れて、総合的・包括的に相談支援援を行おうとした際に、個々人への相談支援に加えて、地域づくりのための支援(=コミュティワーク)の課題が顕在化し、個々の専門職にはこうした個別支援から地域づくりへの展開を志向することが求められるものの十分に実践することができないために、個別支援から地域づくりを志向する専門性とは別に、地域づくり(専門職・関係機関のネットワーク形成や、地域組織化、住民の主体形成と福祉活動への支援、資源開発など)そのものを主眼とした専門性(=コミュニティワーク)の必要性が生じ、それに対応するための仕組み(直接的にはいわゆる「コミュニティワーカー」の配置)が求められるようになることを明らかにすることにあった。 通常、相談支援にあたる専門職が個別支援から地域づくりをまでを総合的に支援することを期待されても、実態的にはどちらかの側面に偏りがちになる。そこでヒントとなるのが、人口7万で5名のワーカーを配置している市での取り組みである。同市では当初、3つの中学校区に個別支援をベースとしたCSWを3名配置していたが、その後1名追加し、4人で個別の相談に総合的に支援する体制にしたうえで、CSWの活動や他機関等とのコーディネートを主たる役割とした基幹型CSWを1名配置するようになっている。この基幹型CSWがコミュティワーカー的な役割を担っている。 安易な結論が控えるべきではあるが、個別支援にしろ、地域づくりにしろ、単一の専門職が2つの支援を総合的に推進することには無理があり、個別支援をベースにするのであれば、別途地域くりへの専門性が必要となるし、地域づくりがベースとなる場合には、個別支援との連携が必要となるといえる。
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Research Products
(3 results)