2014 Fiscal Year Research-status Report
養介護施設従事者等による高齢者虐待への市町村・都道府県の対応に関する追跡研究
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26380834
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
菊地 和則 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (00271560)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者虐待 / 高齢者虐待防止法 / 養介護施設 / 市町村 / 都道府県 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成18年4月から施行された高齢者虐待防止法において、市町村に養介護施設従事者等による高齢者(以下、施設虐待)への対応の責務が明記された。それを受け、平成21年度に全市町村と都道府県に対する調査を実施し、施設虐待等の実績と対応状況、課題などを明らかにした。その後、市町村・都道府県は施設虐待への対応の経験を積み、また対応方法等の研修なども実施されるようになった。 そこで本研究は、前回の調査以降、市町村・都道府県の施設虐待等への対応能力がどの程度向上したかを検証するとともに、そのき現状と新たな課題を明らかにして、今後、どのような制度政策の改正、市町村・都道府県への支援が必要かを明らかにし、もって市町村・都道府県の施設虐待への対応能力の向上を図ることを目的としている。 本研究は平成26年度から28年度までの3ヶ年の計画であるが、平成26年度は、平成27年度に実施予定の市町村と都道府県を対象とした郵送調査の調査票を作成した。作成にあたっては、施設虐待の実態に詳しい専門職、有識者に参加してもらい、3回の研究会を開催した。偶然であったが、調査票作成中に東京で養介護施設ではない高齢者マンションにおける100人以上の高齢者に対する集団身体拘束が発覚し、現行の制度政策では養介護施設ではない施設での虐待に十分に対応できないことが明らかとなった。このような施設虐待等の最新の同行も考慮し、新たな形の施設虐待への対応するにあたっての課題、制度政策の改正の必要性などについても調査票に加えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の予定では、平成27年度に実施予定の市町村・都道府県を対象とした郵送調査用の調査票を作成することになっていた。施設虐待に詳しい外部の専門職、有識者を含めた研究会を設置し、3回の研究会を実施して調査票を作成した。 調査票はほぼ完成しており、所属機関の平成27年度の第1回倫理委員会に申請予定であり、交付申請書に記載した予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は全市町村および都道府県を対象として、施設虐待等の実態、対応上の課題、制度政策の改正の必要性等を明らかにする予定である。特に高齢者マンションのような「法外施設」などと呼ばれる施設における虐待は全国的に発生していると思われるが、その実態は明らかとなっていない。 虐待対応は高齢者の居所への立ち入りなど法的根拠が必要となるため、市町村・都道府県が施設虐待等に適切に対応できるよになるためには、どのような制度政策の改正が必要かを明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、研究会を6回程度(2ヶ月に1回)程度開催する予定であったが、外部の専門職、有識者が多忙で日程調整ができなかったため、研究会は3回の開催となった。そのため、謝金等として予定していた予算に残額が生じた。 しかし、研究会の他にメール等を利用して調査票に対する意見をもらうなどして、研究に実質的な支障は生じなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は、約1700ヶ所以上ある市町村と都道府県を対象とした郵送調査を実施する予定である。自治体を対象とした郵送調査は、一般的に3~4割程度の回収率であるが、施設虐待の実態の把握と制度政策の改正の必要性を、より適切に把握するためには更なる回収率の向上が望まれる。よって、調査票の回収率の向上のため調査票返送のお願いのはがきを出すなど、回収率向上に努める予定である。
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