2018 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of media coverage on international sports events on foreigner image
Project/Area Number |
26380849
|
Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
佐久間 勲 文教大学, 情報学部, 教授 (60341905)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日吉 昭彦 文教大学, 情報学部, 准教授 (80383313)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 国際的スポーツイベント / オリンピック大会 / ワールドカップサッカー大会 / 外国人ステレオタイプ / 外国人イメージ / パネル調査 / 内容分析 / メディア効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国際的スポーツイベントに関する報道が外国人イメージに及ぼす影響を検討することであった。この目的を達成するために、国際的スポーツイベント期間中のテレビ番組の内容分析と、大会前後の外国人イメージに関するパネル調査を実施した。 パネル調査については、W杯サッカー・ブラジル大会(平成26年)、リオデジャネイロ・オリンピック大会(平成28年)、W杯サッカー・ロシア大会(平成30年)の3つの国際的スポーツイベントを対象に実施した。具体的には、それぞれの大会の前後で外国人イメージが変化するかどうか、パネル調査を用いて検討した。その結果、3つの大会ともに、多くの外国人イメージが変化していること、大会期間中のメディア報道の接触が、それらの一部の変化を規定することが明らかにされた。 内容分析については、W杯サッカー・ブラジル大会を対象に実施した。大会期間中に、パネル調査で研究対象となったいくつかの国・国民が扱われたテレビ番組を収集し、それの内容について計量的に分析をした。そして内容分析の結果とパネル調査の関連を検討した。その結果、内容分析の結果と、パネル調査で得られた外国人イメージの間に関連性は見いだされなかった。 一連のパネル調査の結果は、国際的スポーツイベントに関する報道が、諸外国人に対するイメージの形成と変化に影響する可能性、さらにメディア報道がその形成と変化を規定している可能性を示唆するものであった。ただし内容分析とパネル調査を統合した分析結果から、メディア報道の内容がその変化を規定していることを示す直接的な証拠を得ることはできなかった。今後の研究では、内容分析の方法(対象とする番組、コーディングの基準など)を精査し、再度、メディア報道の内容と外国人イメージの変化の関連性について検討する必要があるだろう。
|