2014 Fiscal Year Research-status Report
小中学校教員のメンタルヘルスについての現況調査と支援プログラムの構築
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26380878
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
森 則夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勝昭 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (00285040)
大隅 香苗 浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床心理士 (00588767)
高貝 就 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (10447807)
土屋 賢治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (20362189)
伊藤 大幸 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (80611433)
村山 恭朗 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (00728785)
片桐 正敏 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (00549503)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 学校 / 学級 / 教師 |
Outline of Annual Research Achievements |
対象の選定:浜松市の小中学校および特別支援学校の教員とする。平成23年度の浜松市の小中学校および特別支援学校に勤務している教員数は6,966名であった。目標数は2,000例とする。 情報の収集:質問紙調査の原稿を作成し、精神疾患の危険因子の抽出と、これに関連する職場環境を主としたメンタルヘルス上の問題との関連を探索する準備を行った。質問紙の内容は以下の①~⑥で構成される。 ①評価尺度:以下の5項目[(1)不安の評価:ハミルトン不安評価尺度(HAM-A)、(2)抑うつ:うつ病自己評価尺度(CES-D)、(3)ASD:自閉症スペクトラム指数(AQ)、(4)ADHD:ADHD-RS IV日本語版、(5)全般的な生活機能の評価:WHODAS2.0]を施行する。すなわち、不安、抑うつの有無に加え、発達障害をベースとした対人コミュニケーションの苦手さや注意欠如がもたらす二次障害の存在の可能性にも留意し、自閉症スペクトラム障害(ASD)および注意欠如多動性障害(ADHD)の傾向に関しても評価を行う。また、精神症状のみならず生活機能についても評価する。②就労意欲 ③職場で困っていること ④精神医療についての意識 ⑤必要とする資源 ⑥属性:教員の年齢、性別、経験年数、特別支援校(級)担当年数、子どもの有無。 解析:調査で収集されたデータはSPSS(Statistics 22)を統計ソフトによって解析を行い、メンタルヘルス水準や職場での適応不全の原因となる因子を探索する予定とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
浜松市教育委員会より、学校側の準備状況が整っていないため本研究への協力に速やかに応じることが困難であるという連絡があり、具体的な実施期日の設定に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
浜松市教育委員会の対応が律速段階となっている。研究課題の遂行のために、他の自治体に協力を依頼する準備をすすめている。協力が得られる自治体が決定次第、速やかに調査の実施に着手する。 教員のメンタルヘルスの維持及び改善のための計画を策定:質問紙の解析結果をもとに、教員のメンタルヘルス指導システムを予備的に構築し施行しアウトカムを評価する。すなわち、解析により得られた職場での適応不全の原因、すなわちメンタルヘルス悪化因子について教員に還元する。 すべての教員に均等に情報提供をするため、①メンタルヘルス悪化因子についての説明、②精神疾患の前駆段階の特徴、③精神科受診を考慮すべき自覚/他覚症状の説明、④軽度の不安障害に対する初歩的な認知行動療法の紹介といったシリーズの講義をeラーニングの形式で受講可能とし、自宅でもインターネットを利用してアクセスできるようにする。また、オンラインでの質問紙と同様の自己記入式の評価尺度を受検しその結果をダウンロード可能とし、もし精神科受診が必要となった場合の参考資料となるようにする。
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Causes of Carryover |
調査票作成のための情報収集は順調に進んだ一方、消耗品等の経費が予定より下回った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は、昨年度に引き続き情報収集及び入力解析する労力を投入必要があるため余剰金は確実に使用する見込みがある。
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Research Products
(3 results)