2016 Fiscal Year Research-status Report
フィンランドのいじめ対策「キヴァ・プログラム」日本版の実践創案と評価研究
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26380883
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
戸田 有一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70243376)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | いじめ / 免疫プログラム / キヴァ / ヴィスク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、フィンランドのキヴァ(KiVa)やオーストリアのヴィスク(ViSC)などのいじめ対策プログラムに学びつつも、日本独自のものとして日本版のプログラムを創案することと、その実践の評価を行うことが目的である。昨年度までに、海外との交流をもとに創案した最小限で繰り返し実施可能な「いじめ免疫プログラム」を、複数の自治体の教育委員会を通して小中学校に提案し、試行実践を行っていただいている。 平成28年度は、(1)「いじめ免疫プログラム」を昨年度紹介した自治体にて、小中学校での試行実践事例の集約を行った。現在、そのまとめを行っているところであるが、すでにいくつかの自治体から実践見学などの要望があり、検討をしているところである。また、(2)いじめ・ネットいじめなどの対策としてのプログラムやアプリの開発に関しては、国際心理学会議(ICP)において、韓国の研究者らとともにシンポジウムを行い、今後の検討課題を精査した。また、そのほかのいくつかのシンポジウムでも、いじめ問題に関する議論を行った。その成果は、海外の出版社からアプローチがあり、共編著での出版提案書を練っている段階である。また、2017年1月には、ユネスコと梨花女子大学が主催した国際シンポジウムに招聘され、セッションのモデレータを勤め、世界各国の研究者や実践者と交流した。(3)成果の公開に関しては、平成29年8月に行われるフィンランドのキヴァ会議にての講演者として、サルミヴァッリ教授から招聘されたので、日本の取り組みを紹介する予定である。 以上の実践などに関連した共編著も、ケンブリッジ大学出版局から発刊されたが、当初の予定になかったことも行っているために、本研究計画全体の進捗は、当初の計画よりも遅れている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
附属幼稚園での管理職併任などの理由から、研究全体がやや遅延していたが、実践の丁寧な導入を心がけ、また、当初の予定になかった取り組みも行ったため、研究計画に大きな遅れが生じ、そのために1年間の期間延長を申請した。 期間延長が認められたので、平成29年度中には、当初の目的を完遂していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
「いじめ免疫プログラム」について紹介した分担章を含む書籍の発刊が大幅に遅れているが、今年度中には発刊される予定である。また、現在、同プログラムを導入している自治体以外からも見学などの要望をいただいているので、それらの自治体でも導入をし、同時に効果検証の研究を行ってまいりたい。 その成果を、フィンランドでのキヴァ会議で発表するなどし、その際の議論や交流をもとに、改善を行っていきたい。
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Causes of Carryover |
実践の効果検証ができず、また、成果公開の機会も少なく、そのための旅費や謝金を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度において効果検証を行い、また、成果公開を行うための旅費として使用する。
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