2014 Fiscal Year Research-status Report
結婚コミットメントと心理的健康‐子育て期から高齢期まで‐
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26380900
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 裕子 文京学院大学, 人間学部, 教授 (50296357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相良 順子 聖徳大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20323868)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 夫婦関係 / 結婚コミットメント / ジェネラティヴィティ / 子育て期 / 中年期 / 高齢期 |
Outline of Annual Research Achievements |
一昨年(平成25年)に得た、主に中年期を中心としたデータ(927名)に加え、今期は高齢期を中心に調査を実施した。生涯学習講座・高齢者大学の受講者、地域の役員、シルバー人材センターで働く高齢者等を対象者として調査を実施し、約650名から回答を得た。 前年度のデータとあわせ、中高年期の対象約1580名分のデータから、「中高年期の結婚コミットメント尺度」を作成し、これを中心として分析を行った。結婚コミットメントは、人格的コミットメント、諦め・機能的コミットメント、規範的コミットメントの3因子から成り、愛情が人格的コミットメントと、低勢力認知が諦め・機能的コミットメントと、性役割観が規範的コミットメントと高い相関を持つ併存的妥当性が確認された(「結婚コミットメント尺度の作成」『心理学研究』86巻1号掲載, 2015)。学会発表では、2014年9月の日本心理学会、2015年3月の日本発達心理学会においてポスター発表を行った。 この他に、Generativity尺度も実施しており、Generativityと自己充実的達成動機との関連について、現在『心理学研究』あるいは『発達心理学研究』に投稿準備中である。ゆくゆくは夫婦関係の在り方がGenerativityとどう関係するのか、関係性と個別性とを個人がどう折り合いをつけてゆくのかを検討していきたい。 平成27年度に子育て期調査を実施予定で、これによって子育て期~中年期~高齢期の、横断的ではあるが結婚コミットメントと夫婦関係についての発達的変化を明らかにし、Generativityとの関連も同時に明らかにしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は、中年期夫婦と高齢期夫婦からデータを取る予定だったが、平成25年度に中年期夫婦のデータをすでにとっているので、26年度は高齢期を中心にデータを収集した。収集できたデータは、予想より多かった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、子育て期のデータを収集する予定である。調査用紙原本はすでに作成し終わり、調査対象者は主に小学校を通じてこれから開拓する予定である。 子育て期から中年期、高齢期と今年度修了で三期が揃い、今期は子育て期と中年期について比較していく予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度の未使用額は63,041円で、3月末に行われた日本発達心理学会の旅費・参加費等が計上されなかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度(平成27年度)の研究計画は予定通りで、若干の未使用分の金額が上乗せされるが、子育て期の夫婦約500組1000名の調査を行う予定である。
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Research Products
(5 results)