2015 Fiscal Year Research-status Report
依存物質再使用リスク測度の潜在的指標を用いた改良および治療応用
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26380917
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大谷 保和 筑波大学, 医学医療系, 助教 (10399470)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 依存症 / 再使用 / 潜在的態度 |
Outline of Annual Research Achievements |
・連携病院である依存症専門病棟を有する精神科病院において、昨年同様アルコール依存症入院患者を対象に調査を続け、退院直後(約2週間後)のフォローアップも含めると60例程度の症例を収集できたため、新規エントリーを終えた。現在は長期的なフォローアップ(~3ヶ月後)データの収集および確認作業を行っているところである。 ・収集したデータについて、退院前調査と退院後の再飲酒状況の関連についての健闘を行い、退院前に測定したアルコール-快の連合をみる潜在連合テストの得点が、自記式で測定した再飲酒リスクや飲酒渇望感の影響を統制してもなお、退院後再飲酒と有意に関連していることを確認した。また解析結果をいくつかの国内学会で発表した。 ・自身が開発した依存症評価系について、適用依頼のあった他の依存症関連の共同研究(短期介入の効果測定・虐待との関連・ギャンブル依存)への専門知識提供や解析および論文執筆サポートを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・連携病院との協力関係は既に確立済みである。年度による一部病院スタッフの入れ替えはあったものの、引き続き協力関係を維持することができ、十分なサンプル数を集めるのに時間が掛かるデータ収集に専念できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
連携病院で依存症患者を対象にした長期フォローアップデータの収集を行う。同様に、健常者との比較および依存症ではない多飲酒者においても同様の結果が導かれるか検討するため、健常成人を対象にした調査を進めていく。
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Causes of Carryover |
依存症患者とは別に健常成人を対象とした調査を企画していたが、患者データの収集に時間を取られ、健常成人を対象とする調査を開始することができず、それに係る予算(実験用機材やPCの購入・研究参加謝礼)が計上されなかったことから予算と実際の執行額に差が生じたと考えられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度に健常成人を対象とした調査を実施予定であり、昨年度残額分は主として本調査にかかわる予算に計上していく。
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Research Products
(12 results)