2014 Fiscal Year Research-status Report
発達障害と愛着障害から見た大学生の適応把握と学修キャリア支援システムの構築
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26380954
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
田中 純夫 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90286170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 基樹 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (20360117)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム / Empathizing-Systemizing / 愛着スタイル / 内的作業モデル / 大学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
1 大学生における自閉症スペクトラムと愛着スタイルとの関連 (1)Empathizing-Systemizing(E-S)理論の5群における愛着スタイルと共感性の差異 E-S理論を基に、大学生の愛着スタイルとその関連要因についての調査を実施した。大学生142名を対象として共感指数(Empathy Quotient:EQ)、システム化指数(Systemizing Quotient:SQ)、愛着スタイル診断テスト、認知的共感性尺度を測定し、まずEQ、SQの得点からE-S理論に基づいて、対象の大学生を「超女性脳」「女性脳」「バランス脳」「男性脳」「超男性脳」の5群に類型化した。その後、この5群間において愛着スタイル診断テスト及び認知的共感性の得点の比較を行った結果、男性脳の特性を示す群は回避型の愛着の得点が有意に高いことが見出された。 (2)E-S理論5類型および回避型愛着スタイルの類型間におけるストレッサ―の差異 E-S理論を基に、大学生の愛着スタイルとその関連要因についての調査を実施した。大学生130名を対象としてEQ、SQ、愛着スタイル診断テストに加えて、大学生用日常生活ストレッサー尺度(下位尺度として、実存的(自己)ストレッサー、対人ストレッサー,大学・学業ストレッサー,物理的・身体的ストレッサーがある)を測定した。(1)と同様にEQ、SQ得点からの5類型に加えて、回避型愛着スタイルに関しては平均値に標準偏差の1/2を加減し、回避型愛着スタイルの強弱に着目した3群に類型化を行った。それぞれの群間においてストレッサーの得点を比較した結果、E-S理論の5群に関しては女性脳よりも男性脳の方が物理的・身体的なストレッサーの得点が高いことが示され、また、回避型愛着スコアの違いによって対人ストレッサーの得点にも差が生じる可能性があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1 自閉症スペクトラム傾向や愛着等を測定する指標や尺度やについて、ほぼ必要なデータを収集し、ある程度の結果を得ている。日本教育心理学会において成果を発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
1愛着スタイルの類型化と数量化のための方法を見出す。 2発達と愛着の指標から精神的不適応との関連を検討する。 3学会等において研究成果を発表する。
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Research Products
(2 results)