2016 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical Research on Roles and Values of Lesson Study in the age of Globalization and Localization
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26381023
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久野 弘幸 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (30325302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千々布 敏弥 国立教育政策研究所, 研究企画開発部, 総括研究官 (10258329)
サルカルアラニ モハメドレザ 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (30535696)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 授業研究 / ロンドン市カムデン区 / シンガポール / インドネシア・バンドン / 授業研究の持続可能性 / 学校間ネットワーク / Learning community / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究成果としては、久野による国際学会への招待講演が2本、久野、千々布、アラニの国内学会での研究成果公開が4本などとなっている。国際的に出版された編著もアラニの1本が挙げられる。アラニの国際出版は、一人の日本人教師の職業人としての授業改善の営みを世界的視野から取り上げたものである。 国内の研究発表は、主に日本における授業研究のローカル化とグローバル化が融合しつつある福井県の事例に関する千々布の研究成果である。福井県においては、Professional learning communityとしての教員間の協力体制が教員文化として根付き安定しているが、その背景には、校長の調整的リーダーシップが欠かせない。福井の事例については、昨年の研究成果に示したように国際的な評価も受け始めており、グローバル化とローカル化の接点として有効な事例となっている。 これまでの3年間の研究成果と国際ネットワークを生かして、2017年11月には世界授業研究学会(WALS)を名古屋大学にて開催することとなった。WALSは、世界各地の研究者、実践者、教育行政担当者、教員研修講師などが授業研究に関わるローカルな研究課題を持ち寄り、グローバルな規模で課題の解決の取り組みを協議する本研究に関わる中核的な学会である。本研究を通して、このようなグローバルネットワークに中心的に参画し、名古屋大学が世界ネットワークの核の一つとして位置づけられることになったことは大きな成果である。 今後は、WALSという授業研究の世界的ネットワークを生かし、大学の組織的な改革とも連動させながら、本領域の世界的学術拠点としての役割を一層高められるよう、さらに研究を積み重ねる。
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Remarks |
本研究で培った国際研究者ネットワークを活用することにより、国際専門学会(WALS)の誘致に成功した(2017年11月開催・約40ヶ国、600名参加)。本研究の成果を基盤にして、名古屋大学を国際研究ネットワークの中核大学として位置づける取り組みを進めている。
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Research Products
(12 results)